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ラップ口座にそっぽ コストに敏感な“新世代富裕層”

2015/10/9

日経マネー

 日本の「超富裕層」たちは何に関心があり、どんな金融サービスを利用しているのか…。かつて野村証券で金融資産10億円を超える大手顧客を対象としたプライベートバンク部門で辣腕をふるったZUU社長兼CEO(最高経営責任者)の冨田和成氏が、超富裕層の実態を解説します。

 ここ数年、国内では「ラップ口座」の資産残高が急速に伸びています。ラップ口座とは資産の運用管理を証券会社や信託銀行に包括的に依頼するサービスです。商品を売買するたびに手数料を取られるのではなく、資産残高に対する手数料を包括的に支払うシステムを採用している点が大きな特徴です。

注: 野村総合研究所調べ。月末ベース。15年3月は20日時点

 しかし、ラップ口座の問題も顕在化しつつあります。それは利用者の多くが60歳以上で、若い層になかなか浸透していないことです。

 現在、国内では相続の増加などを背景に、“新しい世代の富裕層”が出現しています。本来ターゲットにしたいのはこの新世代富裕層ですが、彼らはインターネットを駆使して独自に情報を調べ、最適な運用手段を探すため、証券会社の思惑通りには動きにくいのです。

 実際に私が担当してきた富裕層でもこの違いは顕著でした。例えば、人間関係がしっかり構築できている70歳の富裕層に資産運用の提案をすると「素晴らしい提案だね。ぜひお願いしたい」とその場ですぐにOKが出ました。

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