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社長・女性社長、出やすい県、出にくい県は?

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

全国47都道府県の中で社長・女性社長の出やすい地域、出にくい地域はあるのだろうか?

輩出率を調べてみると、意外な地域特性が浮かび上がってくる。今回は社長・女性社長の興味深い"勢力分布"について紹介しよう。

東京商工リサーチが2014年に全国約269万社の社長の出身地(都道府県)について調査したところ、最も多かったのは東京で74867人。次いで北海道49751人、大阪45866人、愛知43418人、神奈川30168人、福岡28218人と続いた。当然のことながら、人口や企業数が多い都道府県ほど基本的に社長の数も多いという結果になった。

だが、これをもとに47都道府県の人口推計(総務省調べ、13年10月)との対比で「社長輩出率」を算出すると、面白いランキングが現れる。人口に占める社長の割合の全国平均は0.654%だが、首位の1.290%から最下位の0.261%までかなり地域差が出たのだ。

このランキングからどんな傾向が読みとれるのか?

社長輩出率トップは徳島、四国が高いワケとは……

「まず四国の輩出率が際立って高いのが目を引く」と指摘するのは東京商工リサーチ情報本部の関雅史・経済研究室課長。首位は徳島で1.290%。次いで山形1.289%、香川1.206%、秋田1.100%、愛媛1.028%と続く。四国4県を肌色で着色すると1、3、5、12位でいずれも上位に食い込んでいるのが分かる。地区別の社長輩出率を見ても、四国は1.107%で全国で最も高い。

「首位の徳島は堅実、実直で実利に富む県民性で知られる」と関さん。そもそも四国は瀬戸内海を挟んで大阪経済圏や山陽地域に近接しつつ、適度な距離もあり、昔から経済観念が発展し、京阪神や山陽地域の消費地を相手に商売できる"地の利"に恵まれてきた。

「徳島→香川→愛媛→高知」と大阪から離れるほど順位が下がるのも、こうした"地の利"と密接に関係しているためだろう。いずれにせよ、人口あたりに占める社長の数は明らかに四国で高いのだ。

2位は山形、東北勢も上位に

続いて目立つのは東北。2位に山形、4位に秋田が食い込んでいる。地区別の社長輩出率も0.901%で四国、北海道に次いで高い。

「もともと山形は辛抱強くて堅実な県民性があり、米沢織や山形鋳物など伝統的な産業も発展してきた」(関さん)。東北の中でも特に山形と秋田の社長輩出率が高いようだ。とはいえ、地域差が大きいのも東北の特徴。オレンジに着色した東北6県を見ると、2、4、11、22、25、35位とかなりバラツキが出た。

人口減少や新陳代謝の悪さも影響?

「実は起業家精神や経済感覚に加えて、人口の減少や産業の新陳代謝の悪さも影響しているのではないか」と関さんは見る。たとえば14年で都道府県別人口の対前年比減少率ランキングの上位を調べると、トップは秋田で1.26%減。次いで青森1.08%減、高知0.96%減、山形0.92%減と続き、社長輩出率が高い県が多い(8位岩手0.78%減、9位徳島0.76%減)。

つまり、四国や東北は全国でも特に人口減少に悩んでいる地域でもあるのだ(例外は宮城で対前年比0.00%減と40位。それを裏付けるように宮城の社長輩出率も35位で下位に属する)

「産業の新規参入や改廃業も活発ではなく、代々続く稼業を継いでなんとか経営している状態の企業も少なくない」(関さん)。たとえ社長輩出率ランキングで上位に入っても、手放しで喜べる状況ではないのだ。

大都市圏ほど下位に、下位3位は埼玉・千葉・神奈川

一方、社長輩出率ランキングで下位になるほど大都市やそのベッドタウンが増えてくる。

下位3位は埼玉、千葉、神奈川。いずれも東京を取り囲む3県。さらに東京、大阪、愛知やその周辺の県が下位を占めている。多くの企業が集まり、そこで働くサラリーマンやOLが密集して暮らす大都市圏ほど、結果として社長輩出率も下がるわけだ。

社長輩出率ランキングで上位10位と下位10位を着色してみると、四国や東北などを中心に輩出率が高くなり、三大都市圏などを中心に輩出率が低くなるという地域特性がうかがえる。

出身大学は日本大がトップ、上場企業だと慶応大

ちなみに社長の出身大学(海外留学、高卒・中卒は除く)についても調べているので触れておこう。

全体で最も社長が多いのは日本大学で21662人。マンモス大学だけに社長の出身大学としても全国トップ。次いで早稲田大学10753人、慶応大学10587人、明治大学9058人、中央大学8406人、法政大学6726人、近畿大学5681人と続く。

ところが対象を上場企業に絞ると、ランキングの顔ぶれはやや違ってくる。首位は慶応大学で320人。次いで早稲田大学232人、東京大学209人、日本大学98人、京都大学88人、中央大学82人、明治大学77人と続く。

年10%で増える女性社長、大都市部で高い女性社長率

女性社長ではどうか?

東京商工リサーチの調査によると、女性社長の数は着実に増えているようだ。14年の女性社長の数は31万55人。10年の21万2153人、11年の24万3632人、12年の26万4445人、13年の28万4581人と対前年比10%前後のペースで増え続けている。

さらに出身地の都道府県別に社長数全体に占める女性率を算出してみると、興味深いランキングが現れる。首位は東京で14.037%。次いで神奈川12.869%、福岡12.809%、兵庫12.655%、大阪12.586%と続く。熊本、徳島、奈良、沖縄なども健闘しているが、女性社長率はやはり大都市部の方が高い傾向があるようだ。

地区別の女性社長率を見ても、トップは関東で12.605%。次いで近畿12.137%が続く。

「同居家族が多い」ほど女性社長は出にくい、特に中部・東北

ここで面白い分析を紹介しよう。

「1世帯平均構成人員数が多いほど、女性社長率が低い傾向がある」というのだ。総務省の統計で都道府県別の1世帯平均構成人員数のランキングを調べると、トップは福井の2.84人。次いで山形、新潟、富山、岐阜、佐賀、福島、滋賀、長野、岩手と続く。1世帯平均構成人員数の多い10県を着色すると、たしかに女性社長率の下位を多く占めているのが分かる。

なぜだろうか?

「1世帯の構成人員が多いと家事や介護、子育てが忙しくなり、女性にとっての負担が増え、仕事との両立が難しくなるのではないか」と関さんは推測する。同居家族が多いほど女性社長が出にくい環境になるというわけだ。

熊本・徳島・沖縄などが健闘、「西高東低」の傾向も

1世帯平均構成人員数が多いのは中部や東北など東日本が中心。女性社長率の上位10位と下位10位を色づけすると、「中部や東北では女性社長が出にくい」という現実がうかがえる。一方、女性社長が出やすいのは東京・大阪やその周辺、さらに福岡、熊本、徳島、沖縄など。つまり、「西高東低」の傾向も浮かび上がる。

最後に女性社長の出身大学ランキングについても紹介しておこう。

トップは社長全体の出身大学と同じ日本大学で272人。次いで東京女子医科大232人。これは病院や医院の経営者が多いため。さらに慶応大学228人、早稲田大学200人、青山学院大学187人、日本女子大学162人、同志社大学136人などが続いている。

なぜ「田中さん」は西日本に多いのか (日経プレミアシリーズ)

著者:小林 明
出版:日本経済新聞出版社
価格:918円(税込み)

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