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アプリが資産運用を指南 ロボ・アドバイザー活用

2015/8/21

 スマートフォン(スマホ)のアプリなどを使い、コンピューターが資産運用方法を助言する個人投資家向けのサービスが増えている。各人の運用方針に合った最適な金融商品のポートフォリオを自動作成し、投資成績をリアルタイムに確認できるものだ。機関投資家や富裕層向けに限られていた金融サービスが初心者にも身近になりつつある。

 コンピューターによる運用支援は海外で「ロボ・アドバイザー」と呼ばれ、米欧ではここ数年で急速に普及した。先行する米ウェルスフロントの預かり資産は25億ドル(約3000億円)。今年に入り日本でもベンチャー企業や証券会社がサービスを開始している。

 エイト証券が5月に始めた「エイトナウ」が一例。米国に上場する上場投資信託(ETF)を対象にしたロボ・アドバイザーで、米投信評価会社モーニングスターの技術を使って、それぞれの個人に合ったポートフォリオを自動作成する。

 利用者はまず、スマホアプリで投資目的やリスク許容度など8つの質問に回答する。すると株式や債券などの組み入れ比率を計算し、最適な資産配分を提示する。実際の売買や運用成績もアプリ上で確認できる。最低投資金額は約1万円で、資産評価額の0.88%を投資顧問料として払う。

 投資顧問会社、お金のデザインもロボ・アドバイザーによる運用支援サービスを手掛ける。世界に上場するETFから200以上のポートフォリオを作成し、運用方針に合うものを提案する。市況変化に合わせて構成銘柄も自動的に見直す。現在の最低投資額は500万円で、運用報酬は年率1%(3000万円を超す部分は0.5%)だ。

 マネックス証券は投信を対象にした無料の運用支援アプリ「アンサー」を提供する。自分の保有投信を入力すると、理論的な資産配分比率との一致度をもとにスコアを算出。スコアを100点に近づけるために約6千本の国内投信からどのファンドを購入すればいいのかを選択してくれる。

 ロボ・アドバイザーは営業員を介さないため手数料が比較的安い半面、市場の急変時にどう動いたらいいのかなど踏み込んだ助言は受けられない。ニーズに合った活用を検討したい。

[日本経済新聞朝刊2015年8月8日付]

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