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男の家計改善

老後の医療プラン狂わす医療保障の「180日ルール」

日経マネー

2015/8/19

日経マネー

 枝葉の節約もいいが、男なら太い幹の「構造」を知り、改善を考えるべし――。労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野の事務局長を務める塚原哲氏が、アッパーミドル層の男性を対象に「骨太」の家計改善法を伝授する。15回目は、医療保障で見落としがちな入院期間の「180日ルール」について解説する。

 前回は医療保障(保険・共済)を選ぶ際の確認事項として(1)いくら掛け金を払うのか(掛け金総額)(2)いくら受け取れるのか(給付総額)──について解説したが、もう一つ、重要な注意点がある。給付総額を正しく算出する上でも、厳しいルールが存在するのだ。

■同じ入院日数でも給付金額が変わる

 同一の原因により再入院する場合、退院の翌日から180日以内の再入院は1入院と見なされてしまう。これを「180日ルール」という。

 例えば、同じ病気で4月から60日、9月から50日、1月から40日と短期入院を繰り返した場合を考えてみる(図1)。

 「1入院60日、通算最高1000日」という終身医療保障であれば、どの月の入院も1入院60日以内、通算も1000日に到達していないので、全て給付されると考えるのが自然だろう。しかし合計3回の入院は180日ルールにより1入院として見なされてしまう。つまり、給付を受けられるのは初回の60日だけで、2回目、3回目は受け取れなくなるのだ[注1]

 「1入院180日、通算1000日」の終身医療保障も同じルールだが、図1の場合だと1入院は60+50+40=150日なので全てが給付の対象となる。それどころか、もう一度入院してもあと30日分の給付が受けられる。つまり、1入院につき60日型の保障と180日型の保障ではこれほどの差がつくわけだが、残念ながら多くの人は180日ルールを知らないのが実態だ。

[注1]近年は、図中2回目の入院で給付金の支払いがなかった場合、3回目の入院に対する給付を認める医療保障が増えている(1回目の退院翌日から3回目の入院初日まで180日以上空いているため)

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