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「ひざ痛に筋トレ」は誤り 始まりは靱帯の過緊張

2015/9/6

日経ヘルス

 30~40代女性にも急増するひざの痛み。実は、ひざ関節の痛みを予防・改善するには、骨同士をつなぐ「靱帯」をほぐすことが何より効果的だ。ひざ痛を軽減させる方法を2回に分けて紹介する。今回は、ひざ痛を招くクセや、痛みを引き起こすメカニズムを学ぼう。

 30~40代という若い世代の中にも、ひざ痛に悩む人が増えている。「猫背や横座りなど、ひざに偏った負荷をかける体の使い方のクセが影響している」と話すのは、ゆうき指圧整体院の大谷内輝夫院長だ。あなたは、ひざ痛を招く「3大要因」に心当たりはないだろうか。

(イラスト 日の友太)

■偏った体の使い方がひざ靱帯の過緊張を呼ぶ

 ひざ関節は他の関節よりダメージを受けやすい。「曲げ伸ばし以外の動きができないのが、ひざ関節の特徴。だから、偏った負荷やひねりなどの力のかかり方に弱い。股関節や足首などひざにつながる関節が硬い人も、ひざへの衝撃が大きくなる」(大谷内院長)。

 悪いクセが直らなければ、ひざに負荷がかかり続ける。その結果起こるのが、ひざ関節を前後左右から固定している「靱帯」(じんたい)の過緊張だという。すると、ひざ関節の動きはますます悪くなり、負荷がかかった軟骨はすり減っていく。やがて関節のずれを防いでいる靱帯や関節包(かんせつほう)などに炎症が起き、ズキズキとした痛みとなって現れる。

「3大要因」に該当する人はひざ痛リスク大。偏った力のかかり方がひざまわりの靱帯の過緊張を招き、ひざの動きが悪くなる。すると、さらに偏った負荷がかかり続けてひざ軟骨がすり減り、炎症が起きて痛みが出る (イラスト 三弓素青)

 ひざの痛みの解消にと、ひざ前面の筋トレやストレッチを薦められることがあるが、大谷内院長は、「まず最優先すべきは、固まったひざ靱帯をほぐすこと。関節の動きが良くなれば、自然と筋力バランスが整い、姿勢も歩き方も良くなる」と話す。

■この人に聞きました

大谷内(おおやち)輝夫さん
 ゆうき指圧整体院(大阪市住吉区)院長。あんまマッサージ指圧師。NPO法人ゆうき膝・股関節研究所所長。ひざ・股関節専門の治療家として、手術なしで痛みを治す「ゆうきプログラム」を考案。医師、理学療法士などとともに運動療法の普及に尽力する。

(ライター 柳本操、構成:日経ヘルス 黒住紗織)

[日経ヘルス2015年8月号の記事を再構成]

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