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4K動画気軽に、デジカメやウエアラブルカメラ続々

2015/6/21

 フルハイビジョン(HD)の4倍の解像度を持つ「4K」映像を撮るのが身近になってきた。家庭用ビデオカメラだけでなく、デジタルカメラでも4Kの動画を撮り、簡単に写真を切り出す機能などを持つ製品が増えてきた。自転車やヘルメットなどに付けられる小型のウエアラブルカメラでも4Kの製品が登場。高画質の「ベストショット」が撮りやすくなっている。

 「動画を撮るために買ったわけではなかったけれど、カメラの使い方が変わった」。東京都在住の会社員、桑原勲さん(43)が現在愛用しているカメラは、パナソニックのミラーレス一眼「ルミックスGH4」。昨年4月発売のこの機種は4K動画から簡単に静止画を切り出す機能が搭載されている。桑原さんが最近撮影するうち、3~4割が4K動画だという。

 子どもなどを撮った動画の中から気に入ったコマを切り出して静止画にしたり、動画自体を再生したりして楽しんでいる。フルHDの画素数が約200万なのに対し、4Kは約800万。動画で撮影した映像から静止画を切り出し、写真として紙に印刷してもきれいに残せるだけの解像度がある。

 運動会など動きの激しい場面でも4K動画を活用する桑原さんだが、意外にも「自然など風景を動画で撮るのもいい」という。例えば今年5月の大型連休、家族で長野県に行った際に撮ったのはたき火だ。

 「夜のたき火は光が少なく、静止画を撮るのは難しい。カメラを置きっ放しにして動画を撮れば、ぶれることなく火が揺らめく瞬間を残せる」。ボートに乗って水面をじっと動画で撮れば、水面できらっと光る水滴を切り取れる。「普通の静止画ではうまく撮れないような写真が撮れる」(桑原さん)。もちろん、映像としても楽しむ。

 「当社のカメラの4K動画は、簡単に言うと超高速の連写のようなものです」。パナソニックの奥垣内侑子さんは説明する。4K動画は1秒あたり30コマの“静止画”を連写した動画。その中から1枚を取り出せば「例えば子どもが誕生日ケーキのろうそくを吹き消す瞬間など、“決定的瞬間”を後から切り出せる」(奥垣内さん)というわけだ。パナソニックは4K動画から静止画を切り出す機能を「4Kフォト」と名付け、前面に押し出している。

 同社ではGH4のほか、コンパクトカメラ「ルミックスLX100」など4Kフォト対応のデジカメを次々と打ち出す。通常、映像の画面比は16:9が標準だが、静止画のニーズに合わせて4:3や1:1などの動画が撮れるようにするなど、機能を進化させている。

 ニコンも4K動画を撮れるミラーレス一眼「ニコン1 J5」を4月に発売した。「市場のニーズがある4Kを気軽に使ってもらいたい」(同社)。動画機能は1秒あたり15コマとパナソニックの半分で、動画としてはやや不自然になる。しかしその分容量が小さく、メモリーへの負荷が少ない。

 カメラの付帯機能で動画を撮る際、ビデオカメラと違うのは「絞り」や「露出」など画像の印象を左右する細かな調整ができる点だ。背景をぼかすなど味わいある動画が撮れる。

 数年前から市場を席巻しているウエアラブルカメラの米ゴープロも、4K動画が撮れる「ゴープロ HERO4」を販売している。ゴープロはもともと創業者が自分がサーフィンをしている姿を撮りたいために開発した小型カメラ。防水用のケースや自転車に付けるためのアクセサリーなどが豊富で、スポーツなどをアクティブに楽しむ層に受け入れられている。

 「4K」映像の撮影が広がる背景にあるのは、4K映像を表示できるテレビの値下がりだ。調査会社BCN(東京・千代田)のまとめでは、4月の4Kテレビの平均価格は前年同月に比べ4割下落した。「解像度が高くなると画面の密度が高まり、奥行き感が出て3Dのような映像になる」(同社)

 放送局などが持つ4Kテレビのコンテンツはまだ少ない。テレビを買った人は活用のため、持っていない人は将来に備え、今しか撮れない映像を4Kで残してはいかがだろう。

(企業報道部 庄司容子)

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