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自転車事故に保険で備え 損保各社が商品競う

2015/6/5

 初夏は絶好のサイクリングシーズン。通勤や通学に自転車を利用する人も増えている。だが走る速度が増せば、事故の危険性も高まる。そこで役に立つのが自転車保険だ。最近は加害者に高額賠償を命じる判決が目立つほか、兵庫県では自転車の購入者に保険加入を求める条例が今秋に施行される。既存の保険に付ける特約だけでなく、スマートフォン(スマホ)やコンビニエンスストアで手軽に申し込める保険も充実してきた。もしもの備えとして確認しておきたい。

 子供から大人まで気軽に乗れる自転車。日本サイクリング協会(東京・品川)によると、国内で登録されている自転車の総数は約7000万台に上り、日本の総人口の半分以上が利用している計算だ。

 それだけに、交通事故も多い。警察庁の調べでは、2014年に発生した交通事故のうち、自転車が関係する事故の割合が約2割を占めている。

■高額な賠償目立つ

 しかもここ数年、自転車事故の加害者に高額な賠償金を命じる判決が相次いでいる。例えば、13年7月には小学5年の男児の自転車にはねられた女性が寝たきり状態になり、神戸地裁は男児の親に約9500万円の賠償を命じた。

 自転車は車やバイクのように保険加入を義務づけられていない。いったん事故を起こせば、多額の賠償金の支払いなどで深刻な事態になりかねないのに、サイクリング協会の推計によると、加入率は2割程度にとどまる。それだけに同協会では「普及する余地は大きい」とみている。

 これまで自転車事故に対応する保険としては、自動車保険や火災保険に特約を付ける形で加入する個人賠償責任保険が主流だった。だが最近は自転車事故に対する世の中の関心の高まりを受け、損害保険会社が自転車事故に絞った保険を相次いで投入。契約手続きの手軽さやサービスの充実度を競っている。

 いずれの保険も加害者として歩行者などにけがを負わせたり、衝突して器物を壊したりした場合だけでなく、運転者が死傷した場合にも保険金が出る。賠償責任保険と傷害保険を組み合わせた保険で、被害者側との長期間にわたる交渉や複雑な書面のやりとりなどを代行するサービスを付けていることが多い。

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