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MBAをとって私たちはこう変わった

~WOMAN EXPO TOKYO 2015から(2)

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NIKKEI STYLE

 女性のための総合イベント「WOMAN EXPO TOKYO 2015」(主催=日本経済新聞社、日経BP社)が5月23~24日に都内で開かれ、働く女性ら約1万3000人が訪れた。好評だったトークセッション3本を順次、紹介する。

日経Bizアカデミーは早稲田大学の内田和成教授とMBAホルダーの4人の女性(北峯有紗さん・中山佳音さん・島崎優子さん・廣瀬正美さん)による討論会「女性とMBAのちょっといい関係~ビジネススクール修了生の過去・現在・未来」を開催。ビジネススクールとはどんな所なのか、本当に役立つのか。本音で語ってもらいました。

内田教授 まずビジネススクールに入って良かったことは何ですか。一言で言ってみてください。

北峯さん 色んな人と出会って仕事面でもプライベートでも人生に対する視野が広がりました。

中山さん 経営陣と話すときも臆することなく、自分の考えを自信を持ってしゃべれるようになりました。

島崎さん 仕事も私生活も可能性が広がりましたね。

廣瀬さん 対人面や体力面でも自信がつきました。 

内田教授 ではビジネススクールとはどんな所ですか。

北峯さん体力的には非常にきついですね。在学中2年間は会社の仕事が終わって学校に行き、課題をこなし、夜10時ぐらいからグループワークをやったりします。寝る時間はよくても4時間ぐらいです。ただ、年齢や職業など多種多様な人が集まっているのですごく刺激を受けました。ダイバーシティの実践の場でしたね。

島崎さん 確かに体力面は厳しいのですが、気力的には充実していました。クラスメートからエネルギーをもらえるからです。以前からやってきたマーケティングなどを体系的に整理する場でもありました。

中山さん「MOT」と呼ばれる技術経営を学んだのですが、テクノロジー分野に疎いので打ちのめされる場合が多かったですね。しかし、技術系の人はこんな考え方、見方をするんだなと新鮮に感じるようになりました。部活をやっているような気分で、2番目の家に帰るような感じでした。週3日ぐらいの日々を同じ目標に向かって仲間とがんばるのは楽しかったですね。

廣瀬さん 私は1年生のときは学校に行くのはつらかったですね。慶応ビジネススクールの場合は全日制で1日中勉強できる環境にあります。課題に対して理論武装が甘いと、グループ内でぐちゃぐちゃに叩かれます。次にクラス内で叩かれます。一方で人脈のネットワークは広がります。あらゆる業種の人が集まっているので何かあったときに誰とでも相談できます。

内田教授 結婚されてる方もいますが、仕事や家庭との両立についてはどうだったのでしょうか。

北峯さん 私は青山のビジネススクールに入る1年前に結婚しました。新婚で通ったわけですが、夫はそれほど協力的ではありませんでした。離婚はしていないわけですから両立はできたとは思いますが。在学中2年間は夫は我慢していたと思いますが、家庭は何とかなりますから、後は仕事をがんばって両立させました。会社で特別視されることもありませんでした。ですから罪悪感もなかったですね。

島崎さん独身でしたので家庭の心配はなかったのですが、仕事がすごく忙しくなった時期でした。2009年に流行した新型インフルエンザに関連する製品を扱っていたからです。しかも上司が異動させられ、学校が終わってまた仕事に行くという生活でした。それでも出来たのは、やってやるぞと、アドレナリンが出ていたからでしょうね。そのエネルギーは学校の仲間からもらっていたと思います。

中山さん 早稲田のビジネススクールに入る前から職場でロビーイング活動をやりました。なぜ自分がビジネススクールに行くのか、会社にどう貢献できるのか、そういうことを説いて回りました。ですから逆にチームの一体感は高まりました。

廣瀬さん私の場合は、みなさんと違って一度会社を辞めたので、仕事との両立の問題はありませんでした。困ったのはお金との両立の問題です。慶応ビジネススクールは2年間で400万円ぐらいかかりますが、貯金もすっからかんになりましたし、奨学金も受け、親から援助までしてもらいました。バイトもできないので、日々の生活費を含めおカネ面が大変でした。

内田教授 次にビジネススクールの学ぶ環境はどうだったのか教えてください。

島崎さん おカネの面で言うと、中央大のビジネススクールの場合は有力な教授陣を引っ張っているということで、学費は2年間で320万円ぐらいかかりました。ただ、入学生の5割は返さなくてもいい奨学金を受けられました。夜間と土日もやっているので日程調整もやりやすいですね。出張で通えない場合もビデオ・オン・デマンド(VOD)もあるので対応できます。

北峯さん 青山は表参道に近いところにキャンパスがあるので非常におしゃれです。ただおしゃれな空間を楽しむ時間はないですけど。設備的には私の通っているときはボロボロの校舎でしたが、今はピカピカのビルが建ったので、すごく良いですね。

廣瀬さん 慶応もですね、昔はあまり良い校舎ではなかったのですが、今いいですし、ネット環境も充実しています。

中山さん 早稲田はですね、短期間の留学制度が充実しています。それを活用してイタリアに短期留学に行くときも毎月10万円ぐらいの奨学金が出ました。(BMWの)私がいうのもなんですが、高級車に300万円を使うのでしたら、MBAに同じ程度の金額を使うほうが、より遠くの目標を達成するという意味ではいいかもしれませんね。

内田教授 そもそもビジネススクールに入るきっかけは何ですか。

廣瀬さん もともと保険会社に勤めていたのですが、キャリアに納得できなくて外資系の保険会社に転職しました。マーケティングの強い会社だったので、そこを磨こうと思ってビジネススクールに行こうと考えました。大学時代の親友が何人か海外のロースクールに留学した影響もありました。

島崎さん いつもがむしゃらに目の前の仕事をやっていたのですが、結局同じことの繰り返しになっていると思いました。物足りなさを感じてMBAに挑もうと考えました。

中山さん 25歳のときにMBAをとろうと決めました。(凸版印刷に)入社して3年でマーケティングも覚え、ちょっと調子こいていた「天狗」の時期でした。そのとき、自分の力はほかの業界でも発揮できるのだろうかと考えました。一番近い先輩が慶応ビジネススクールを卒業していて、自分も力試しのつもりで受けてみようかなと思いました。

北峯さん 結婚したのが一つのきっかけでした。主人も同じ会社(オリックス)の人間で同じ部署にいられなくなったのですが、ほかにやりたい部署といっても思い浮かばなかったんです。転職も考えてなかったし、自分のやりたい道を探したいと思いました。また、将来、子供ができると、残業もあまりできない。そこで時間をいかに効率的に使って仕事をやるにはスキルや知識が必要だろうと思って、MBAをとろうと決めました。

内田教授 MBAをとった後、周りの評価とか、キャリアはどう変わりましたか。

北峯さん在学中は(オリックスの)人事部にいたのですが、ビジネススクールに行ってIRに興味を持ったので希望を出して経営企画部に異動になりました。社外的には財務のスキルがすごく生かされていると思います。ただ、社内ではその知識がストレートに評価されるわけではありません。やはり日本企業ですから「すり合わせ」と言うのか、上司を動かす術とかが重要だったりしますから。もう一点プラスとなったのは、2歳の子供がいて、残業ほとんどできないのですが、当初の狙い通りに効率的に仕事をこなせるようになりました。引き出しの開け方が分かるようになったからだと思います。

島崎さん そんなに変わっているわけではありません。(J&Jの)社内にもMBAホルダーは結構いますので。ただ社内で討論していく自信がつきました。発言しても明確なロジックがちゃんとつくようになりました。やはり交友関係も大きいですね。一生の仲間できました。仕事の関係で相談すると、「ヤフー知恵袋」のようにワアッと返ってくるんですよね。

中山さん MBAというのは1つの言語を取得したような感じです。別にいつもMBAホルダーよと強調しているわけではありません。ただ、(BMWに)転職の際にはMBAでこれだけの投資をしたのだから、その分の年収は欲しいとは要求しました。

廣瀬さん ビジネススクール卒業後に、コンサルタントや金融関係、建設など8社の内定をもらいました。その中で今の建設会社(竹中工務店)を選びました。

内田教授 逆にMBAホルダーだからということでのデメリットはありますか。

廣瀬さん MBAは資格としては弱いと思います。うちの建設会社(竹中工務店)には一級建築士とか、不動産鑑定士とかの国家資格を持っている人がたくさんいます。そんな人の中ではMBAだからどうよと言うこともあり、資格としては弱いなあと思います。

北峯さん 男子からは少し引かれますかね。

島崎さん 自分からはあまりMBAホルダーだとは言いません。「だから」という空気になるし。

内田教授 MBAをとったことで金銭的なリターンはありましたか。米欧の企業ではMBAを取得すれば、マネジャーとして雇ってくれて年収が1.5倍になるとか、そういうケースが多いのですが。

中山さん (BMWに転職して)回収はできました。授業料も奨学金でかなりまかなえたし、コストパフォーマンスは良かったですね。

廣瀬さん 私は日本企業(竹中工務店)に転職しましたので、正直あまり回収できていません。給料もほとんど変わりませんでした。でも無駄ではなかったです。もともとビル開発をやりたかったのですが、新卒の際はかないませんでしたから。MBAは資格的には弱いといいましたが、私にとっては正解だったと思います。

【構成 日経Bizアカデミー編集長 代慶達也】

〔日経Bizアカデミー5月28日付記事を再構成〕

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