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初対面の人と15分間、スマートな会話を続ける秘訣

2015/5/26

日経ウーマン

 初対面の人と話す機会は、新しい人脈を広げるチャンス。それなのに緊張して話せなかったり、「第一印象が肝心」とばかりに空回りしたりしていませんか。人見知りせず、スマートに会話を進めるコツを教えます。

■「受け止め術」を磨けば、15分間は会話が続く

 「初対面の人と話すことは、実は怖くないんです」と心理カウンセラーの塚越友子さん。「相手の気持ちをつかまなきゃ、決めゼリフを言わなきゃと思うから余計に緊張してしまう。初対面で会話を続けるコツは『話を受け止めて返す』ことです」

 例えば「趣味はなんですか」と尋ねて、「ヨガです」という答えが返ってきた場合。「ヨガですか、いいですね。私は映画が好きで…」と、すぐに自分の話題に移ると一問一答になってしまい、話が途切れがちになります。そこで「いつから始められたんですか」「リラックスできますよね」「体を動かすことがお好きなんですか」など、相手の話を受け止めて返すようにしたい。

 この受け止め術があれば、初対面の人とでも15分間は会話が続くという。「相手の言葉をオウム返しにするよりも、『こういうことなんですね』と内容を要約して返すと、『この人はきちんと話を聞いてくれている』という好印象を与えられます。人見知りで、話すことが苦手なら、まずは相手に話してもらい、聞き出し上手になりましょう」

■やってしまいがちな初対面会話 ここがNG、これでOK

【SCENE1:職場で】

 ほぼ全員と初顔合わせ、ということもあり得る異動先。緊張しすぎて、相手の話を流したり、話の腰を折ったりしないように気をつけましょう。

同僚 「前はどこの部署にいたんですか」

自分 「経理にいました」

同僚 「じゃあ、数字には強いんですね」

自分 「そうですね、少しは。この部署には長くいるんですか」

同僚 「5年くらいです」

自分 「そうですか…」 (…注1)

同僚 「最初は分からないことが多いと思うけど、なんでも聞いてね」

自分 「ありがとうございます。お休みって取りやすいですか」 (…注2)

同僚 「えっ…。そうね、事前に申請すれば」

自分 「そうですか。ところでご結婚はされてますか」 (…注3)

同僚 「してないけど…」

(注1)
NG 話を一問一答で終わらせない
 自ら話題を振ったなら、相手の答えにはリアクションを。「一問一答にしてしまうから、話題が続かないと気づいて」(塚越さん)
OK 「長いですね。どんなお仕事をされているんですか」
(注2)
NG いきなり休みの話をしない
 休暇は人によって取りやすさや時期も違う、デリケートな話題。異動後すぐに休暇の話をすると、勤労意欲を疑われる恐れも。
OK 「いつもいつ頃が忙しい時期なんですか」
(注3)
NG プライベートすぎることを聞かない
 最近はセクハラとも取られかねない結婚の話題。相手のプライベートを聞くなら、住んでいる場所や趣味の話題から入るのがベターです。
OK 「お住まいってどのへんですか」

ポイント:できるだけ仕事の話を深掘りしていく

 職場での人間関係が把握できないうちは、仕事の話を掘り下げるのが無難。「相手に質問し、自分は聞く側に回ると会話が続きます」

【SCENE2:立食パーティーで】

 何を話せばいいか分からず、立食パーティーではいつも壁の花…という人は、相手が答えやすい話題や質問を投げかけると、気後れせずに会話を楽しめます。

女性 「初めまして。今日は誰と来たんですか」

自分 「今日は友達と来ました。今はあちらに行ってます」

女性 「そうですか。お仕事は何をされてますか」

自分 「私はメーカーで営業をしています。何をされてますか」

女性 「私は百貨店で美容部員をしています」

自分 「どうりで、おきれいだと思いました。私なんてシミだらけで、クマもひどくて…」 (…注4)

女性 「そんなことないですよ」

自分「私、化粧品て何がいいか分からなくて…」

女性 「一度、化粧品のカウンターで肌の診断をしてもらうといいですよ」

自分 「なるほど。今度行ってみます。美容部員さんは本当にきれいな方が多いですね。やっぱり、皆さんメイクが上手なんですか」 (…注5)

女性 「まあ、そうですね…」

(注4)
NG 自虐ネタは相手を困らせる
 自虐ネタに突っ込むのは、相当親しくなってからでないと難しい。たとえ謙遜のつもりでも、相手を困らせてしまうので注意したい。
OK 「背筋も伸びていてすてきですね」
(注5)
NG 深読みさせることを言わない
 褒め言葉のつもりが、メイクでごまかしているとも聞こえかねない。相手に深読みさせないためにも、素直な発言を心がけよう。
OK 「 肌もきれいですよね。スキンケアでは何に気を付けているんですか」

ポイント:相手が答えやすい質問をする

 会話を続けさせようとした質問も、内容次第では相手の負担になる場合が。「初対面なら相手が即答できるようなシンプルな質問にしてみましょう」

【SCENE3:飲み会で】

 お酒が入って緊張がほぐれる分、うっかり口が滑りやすいのが飲み会での会話。特に相手のお財布事情や見た目、年齢に関する発言には気を付けましょう。

男性 「お酒飲まないの」

自分 「苦手だから、そんなに飲まないかな」

男性 「そうなんだ。じゃあ、あんまり友達と飲みに行かないの」

自分 「うん、カフェでごはんを食べることはあるけど。(高級ブランド風の腕時計を見て)高そうな時計だね。時計好きなの」 (…注6)

男性 「うん、まあ…」

自分 「休みの日は何をしてるの」

男性 「冬はスノーボードかな」

自分 「えー、意外と若いんだね。今度教えて」 (…注7)

男性 (…老けて見えるのかな)「いいよ、初心者になら教えられそうだから」

自分 「よかった。楽しみにしてるね」

(注6)
NG  相手の経済状況を探らない
 会話に「モノの値段」に関する言葉を挟むと、懐具合を探っているように思われる。とたんに第一印象が悪くなり、損することも。
OK 「素敵な時計だね」
(注7)
NG  見た目年齢に言及しない
 女性に対しては気を使うのに、男性には口に出してしまいがちな年齢に関する話題。不快に思う人もいるので慎むのが○。
OK 「かっこいいね。私、やってみたいと思ってたんだよね」

ポイント:相手を値踏みせず、純粋に褒める

 「高い」「若い」などの言葉は、相手を褒めるよりも値踏みしているような印象を与えてしまうことも。素直に「すごいね」と褒めればOKです。

この人に聞きました

塚越友子さん
 東京中央カウンセリング代表取締役。東京女子大学大学院修了後、広報職に。うつ病を患ったことを機に銀座のホステスに転身、No.1になった後、現職に。著書に『心をつかむ話し方』(こう書房)など。

(ライター 三浦香代子)

[日経WOMAN2015年4月号記事を基に再構成]

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