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「頭痛体操」で片頭痛予防 大豆食品も効果あり

2015/6/21

日経ヘルス

 片頭痛の症状を軽減させる有効な手は、誘因となる原因を絞り込み、それを遠ざけること。食事の改善や体操、漢方薬なども効果があるといわれる。改善方法を紹介しよう。

 片頭痛の予防にはまず、自分にとって誘因となる事柄をできるだけ避けること。ただし、やみくもにあれもこれも禁じては、それ自体がストレスになり頭痛の誘因になることもある。「例えば食べ物なら、誘因を疑うものを1カ月がまんしてみて、実際に頭痛が減ったらそれ以降もやめてみるといったように、絞り込むことを薦める」と、富士通クリニックの五十嵐久佳医師は話す。

 食事を見直して改善につなげる手もある。「マグネシウムやビタミンB2は脳の代謝異常を改善することで片頭痛の予防に有用といわれる。和食中心の献立、特に大豆製品を意識して食べると、これらを効率よくとれる」(五十嵐医師)。

(イラスト:いいあい)

 マグネシウムは大豆製品や海藻類、ナッツ類に多く含まれる。一方、ビタミンB2は大豆製品、卵、うなぎなどに多い。「大豆製品には両方が含まれ、かつ女性ホルモン様の働きがあることで知られるポリフェノール、大豆イソフラボンもとれるので一石三鳥。和食中心の食事がお薦めだ」と五十嵐医師は話す。

 頭痛を軽減させる「頭痛体操」も頭痛予防に有効だという。肩周辺の筋肉がほぐれ、誘因の一つである肩こりやストレスの解消につながる。頭痛のないときに継続して行うのがポイントだ。「ヨガも、深い呼吸やゆったりした動作が自律神経のバランスを整え、頭痛予防に有効」(五十嵐医師)。

両足を軽く開き、体の軸を意識してまっすぐ立つ。腕の力を抜きひじを軽く張り、左右に振る。顔は正面を向いたまま動かさない。1、2、と心で唱えながら2分間続ける(イラスト:いいあい)
足を軽く開いて立ち、肩の力を抜いてひじを軽く曲げる。リュックサックを背負うような感じで両腕を前へ回す。次に洋服を脱ぐような感じで両腕を外側へ回す。各6回ずつ行う(イラスト:いいあい)

■頭痛に効く漢方薬もある

 受診するほどではなく、西洋薬はあまり使いたくないという人は、漢方薬を試してみてもいいだろう。「20年以上、片頭痛に悩まされていた人が、漢方だけで改善したケースもある。今までの診療経験では、片頭痛の人には冷え性やむくみが多い。漢方はこうした体質を変えていくことで、頭痛を起こりにくくするようだ」と牧田産婦人科の牧田和也院長は言う。痛みが起きにくくなる体質への改善が漢方の強み。なお、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は、頓服(とんぷく)としても使える。

 片頭痛に対する代表的な漢方はの2つ。「呉茱萸湯には片頭痛の症状を和らげるとともに、片頭痛患者に多い冷え性を改善する作用がある」(牧田院長)。一方、五苓散(ごれいさん)には、むくみをとる作用がある。

 「片頭痛は、漢方医学的には身体に過剰な水分がたまっている状態とする概念があり、五苓散が効く人も多い」(牧田院長)。いずれも、頭痛がないときにも継続的に服用するのがお薦め。トリプタン製剤などの西洋薬との併用も可能だ。

■40~50代以降に多い緊張型頭痛

 強い痛みや吐き気を伴う片頭痛に対し、さほど強くないがジワーっと締め付けるような痛みがダラダラ続くのが「緊張型頭痛」の特徴だ。筋肉の緊張や血行不良が主原因で、背景にストレスがあることが多い。

 「女性は介護や子どもの独立、夫の定年退職など、40~50代以降に環境の変化によるストレスがかかりやすいため、発症しやすい傾向にある」(五十嵐医師)。痛み始めたら頭痛体操などの運動や入浴で血行を促し、筋肉をほぐすようにすると早く治るという。

■この人たちに聞きました

五十嵐久佳さん
 富士通クリニック(川崎市中原区)・東京クリニック 頭痛外来担当。北里大学医学部卒業。宮内庁病院第二内科医長、神奈川歯科大学附属横浜研修センター内科学講座教授などを経て2012年より現職。北里大学医学部客員教授兼任。日本頭痛学会理事・専門医
牧田和也さん
 牧田産婦人科(埼玉県新座市)。関西医科大学卒業後、慶應義塾大学産婦人科学教室入局。2008年より現職。慶應義塾大学病院産婦人科に併設の更年期外来の診療も兼務。婦人科領域では数少ない頭痛専門医

(ライター 渡邉真由美、構成 日経ヘルス 黒住紗織)

[日経ヘルス2015年5月号の記事を基に再構成]

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