検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

目が疲れると充血するのはどうして? 老眼の影響も

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス
 聞きたかったけど、聞けなかった。知ってるようで、知らなかった。日常的な生活シーンにある「カラダの反応・仕組み」に関する謎について、真面目にかつ楽しく解説する連載コラム。酒席のうんちくネタに使うもよし、子どもからの素朴な質問に備えるもよし。人生の極上の"からだ知恵録"をお届けしよう。

ふと鏡に目を向けた時、白眼が真っ赤に充血していて驚いたことはないだろうか。顔を近づけてのぞき込むと、白眼の中をうねうね走る赤い血管が浮かんで見えたりして、さらにギョッとすることも。出血? 何かの病気?などと心配になる人もいるかもしれない。

「白眼が赤くなるのは、多くの場合、結膜充血。なんらかの原因で結膜の中の血管が太くなった状態です」。こう話すのは、日本医科大学大学院眼科教授の高橋浩氏だ。今回は高橋さんのガイドで、充血のしくみをひもといていこう。

「結膜」とは、白眼の表面を覆う膜のこと。まぶたの奥で折り返し、まぶたの裏側につながっている。

結膜の中には無数の血管が走っている。細い血管なので普段は見えないが、目が疲れたときなどには、血流量を増やして疲労回復を進めるべく、血管が太くなる。すると、白眼の中の血管が、肉眼でもくっきり見えるようになる。これが結膜充血だ。

なるほど。血管の太さって、そんなに変化するものなのか。

「血管が太くなる原因は、疲れ目以外にもあります。病気のサインのこともあるので注意が必要です」(高橋氏)

感染、アレルギーによる充血は目の炎症

結膜の充血を起こす主な原因は3つあると、高橋氏はいう。

(1)感染

(2)アレルギー

(3)目の疲労など

(1)では、ウイルス性結膜炎に感染して充血に至るケースが多い。「いわゆる"はやり目"と呼ばれる感染症で、プールで移りやすい夏の病気と思われがちですが、実際は1年中見られます」(高橋氏)。この病気は感染力が強く、子供から高齢者まで、誰にでも起きる。目やにや目のかゆみ、痛みなどを伴うことが多い。

(2)アレルギーが充血の原因となる場合は、今の季節の花粉症が代表的。だが、ハウスダストやダニが原因の場合は1年を通して発症する。こちらもしばしば、目のかゆみなどを伴う。

この2つのケースでは、目の「炎症反応」によって充血する。「どちらもよくある病気で、だれにでも発症します。発症の初期は目やになどの随伴症状が弱いことも多く、その場合、区別するのがかなり難しいです」(高橋氏)。

このため、たとえば例年花粉症で目が赤くなる人が、たまたま今ごろの時期にウイルス性の結膜炎になったりすると、少し面倒なことになる。

「本人は『花粉症だ』と思い込んでいるので、いつものアレルギー用点眼薬を使う。でも、どうもすっきりしないなどと思っているうちに、結膜炎がひどくなったり、家族などにはやり目を移してしまうといったケースがときおりあります」(高橋氏)

花粉症と細菌感染の混同に注意

ウイルス性結膜炎の場合、細菌感染による重症化を防ぐなど、アレルギーとは違う治療が必要だ。また人に移さないために、「学校や職場に行かない」「タオルなどを家族と分ける」といった対応も重要。眼科でウイルス性結膜炎と診断されれば、眼科医がそういった情報を伝えてくれる。

そういう対策が、花粉症と混同してしまうと遅れやすいというわけだ。

「はじめから見分けるのは難しいですが、目やにや目の痛みなど、"例年とは違う症状"が出てきた場合は、花粉症と決めつけずになるべく早く眼科を受診してください」(高橋氏)

もちろん、花粉症、ウイルス性結膜炎ともに、だれでも発症しうる病気だ。去年まで花粉症ではなかった人も注意しよう。

また、強膜炎やぶどう膜炎といったより深刻な病気でも、素人目には結膜炎と区別しにくい充血が起きることがある。この場合はたいてい、目の痛みや視野全体がかすむなど、充血以外の症状が強く出るので、そんなときはすぐに眼科を受診しよう。

ちなみにアレルギーによる充血の場合、症状を抑える最も確実な方法は、花粉などアレルギー物質との接触を減らすこと。密封性の高いメガネやゴーグルを利用するといいだろう。

ドライアイ、老眼も目の充血を起こす

さて、感染でもアレルギーでもない(3)の疲れ目の場合は、単に目を休めればいい…と思うかもしれないが、「もう一つ、注意した方がいい病気があります」と高橋氏はいう。

それは、ドライアイ。

「涙の量が減ったり、涙の成分が劣化するなどの理由で、目の表面が乾きやすくなる病気です。目の乾き感や疲労感のほか、充血が起きることも多いので、『最近、どうも目の疲れや充血がひどい』と感じている人は、ドライアイの可能性を考えるべきでしょう」(高橋氏)

特に、コンタクトレンズを使っている人や、パソコン作業などで目を酷使する人は、ドライアイになりやすいと考えられている。

「軽いドライアイなら市販の目薬でもある程度は楽になりますが、涙腺の働きを改善する処方薬を使えば、もっと改善できる可能性があります」と高橋氏。思い当たる人は、眼科でドライアイの検査を受けてみよう。

さらにもう一つ、目の充血を招きやすい見落としがちな原因として、高橋氏は「老眼の進行」を挙げる。

「40歳ぐらいになると、だれでも老眼が進むので、手元の細かいものが徐々に見ずらくなります。それに気づかないまま裸眼で頑張っていると、目が非常に疲れやすいのです」(高橋氏)

そのぐらいの年代に差し掛かった人は、一度メガネ屋さんで、市販の老眼鏡をかけてみるといい。「試してみて、その方が手元が見やすいと感じたなら、目をいたわるために、使い始めることをお勧めします」と高橋氏は語る。

うーむ……「老眼」ですか。この領域に足を踏み入れかけた人はみな、この言葉にショックを覚えたり、受け入れがたく感じるだろう。それは分かる。

でも、「調整機能が衰えた目にとっては、裸眼で頑張るメリットは一つもありません」と高橋氏は言う。この年代に差し掛かった人は一度、だまされたと思って老眼鏡を試してみよう。慣れれば、実に快適なものですから。

(北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト)

Profile 高橋浩(たかはし ひろし)
日本医科大学大学院眼科教授
 専門は、角膜疾患、ドライアイ、アレルギー、眼科手術全般。日本眼科学会指導医、日本眼科手術学会常任理事、日本角膜学会評議員。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_