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給付減るのに負担増 変わる社会保険、知って備え 保険料、3年で10万円増の試算も

2015/1/25

 消費税の再引き上げは先送りになったが、2015年も年金や介護保険といった社会保険で見直しや改定が相次ぐ。財政が厳しい各種の社会保険は給付の減少が見込まれる半面、保険料などの負担は着実に増えており、家計に重くのしかかる。見直しや改定の内容とともに、今後の負担増加について調べてみた。

 まずは今後の社会保険と税の見直しや改定のカレンダーを見てほしい。15年以降、17年まで主に負担増についてまとめた。

 年金では4月に「特例水準」の解消が予定される。年金の支給額は、物価が下がり続ける中でも据え置かれ、本来より2.5%高い水準になっていた。これを元に戻すため、13年10月と14年4月に年金は引き下げられ、月に4000円以上(厚生年金の標準世帯)減った。最終回となる今回の下げ幅は0.5%となる。

 年金額はもらいすぎが解消されるだけではなく、実質的な目減り時代に入る。年金額を、物価や賃金の伸びより低く抑える「マクロ経済スライド」という仕組みが発動されるためだ。

 これらの措置により15年度の年金額は、物価・賃金上昇を下回る1%程度の増加にとどまる見通し。「今後も年金額は絞り込まれ、実質減額が続く」と、みずほ総合研究所の堀江奈保子上席主任研究員は話す。

■費用負担の公平化

 大きな改正が予定されるのが介護保険だ。改正ポイントはいくつかあるが、家計への影響が大きそうなのが「費用負担の公平化」だ。4月から低所得者の保険料を減らす一方、8月からは一律1割のサービスの自己負担割合を改め、年金収入280万円以上の人は2割に引き上げる。高齢者全体の20%が対象になる。

 「1割から2割へというと大したことはなさそうだが、額でいうと大きい。しかもそれが亡くなるまで続く」と話すのは社会保険労務士の井戸美枝氏。要介護1なら月に1万7000円弱の自己負担額が2倍の3万4000円弱に膨らむ。

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