マネー研究所

Money&Investment

子の配偶者に相続権なし 遺産分けの基本を確認 放棄・限定承認するなら3カ月以内に

2014/12/13

 ある日曜日。気の早い初野家は年末に向けて朝から自宅の大掃除に精を出しています。隣に住む鯛吉もなぜか手伝わされています。作業が一段落したところで、みんなでお茶を飲みながら休憩することにしました。
大学で金融を勉強中の初野新衣紗(はじめの・にいさ=上)と父の藤志郎(とうしろう=中左)、利子(りこ=中右)、隣に住むファイナンシャルプランナー・税理士の有賀鯛吉(ありが・たいきち=下)

 りこ 鯛吉さん、ご苦労さま。その窓を拭き終わったらお茶にしましょう。

 たいきち はい。しかしせっかくの日曜日だというのに、僕はなぜただ働きをしているのだろう。

 とうしろう そう言うなよ鯛吉くん。夕食をごちそうするからさ。それにこの家は将来、新衣紗とそのお婿さんが相続することになるかもしれないんだから、少しでもきれいに残しておきたいという親心、わかるだろう?

 たいきち 夕食はありがたいですが、親子の情は僕には関係ないじゃないですか。

 とうしろう そんなことないぞ。万が一、鯛吉くんが新衣紗と結婚することにでもなれば、この家は君の物になる可能性もあるんだからな。

 にいさ パパ、変なこと言わないで!

 たいきち 2人とも落ち着いて。確かに新衣紗ちゃんは将来、藤志郎さんの遺産を相続する立場です。ところが子の配偶者は法律上、相続人になる権利はないんです。

 とうしろう え、そうなの? 子どもの夫や妻が口を出して相続がもめたという話を聞くけど。

 たいきち 誰が相続人になるかは、法律で決められているんですよ。これを法定相続人と言います。亡くなった人(被相続人)の配偶者や子のほか、父母といった直系尊属、兄弟姉妹などです。

 とうしろう ずいぶんと幅広いな。どういう順番で相続するんだい?

 たいきち 原則として必ず法定相続人になれるのは配偶者です。残りの人たちで最も優先度が高いのは子です。子が既に亡くなっている場合は孫などに相続権が移ります。子がいないといった場合は配偶者と被相続人の父母で分けます。子も父母もいない場合は配偶者と、被相続人の兄弟姉妹で分けるという具合です。

 にいさ 遺産の分け方に決まりはないの?

 たいきち 組み合わせによって分け方が違うんだ。配偶者と子どもの場合は配偶者が2分の1、残り2分の1を子どもの人数で均等に割る。例えば配偶者と子ども2人だったら、配偶者は2分の1で子どもは4分の1ずつだね。

マネー研究所新着記事