ライフコラム

撮っておきphoto

東京・立川の畑で発見 見て聴いて触って感じる芸術

2014/12/6

 東京都立川市は新宿から快速電車でおよそ40分弱。車窓からはところどころに木立の緑が目に映える。植木生産は都内屈指、野菜でも特産のウドの生産量は1位だ。その立川でこの秋、都市化で細る貴重な農地で、芸術に親しむイベントが開かれた。日ごろ足を向けることがない農業試験場や植木畑。耳を澄ますと楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
住宅地と隣接し、町の中にある小林養樹園の「みどりの美術館」。中央に大きなケヤキの木がそびえ立つ

■農業試験場がアートギャラリーに

 地面から伸びる無数の棒。先端にはブドウ栽培用の房を覆う白い袋が付けられて、風にゆらゆらと揺れている。親子連れが不思議そうに袋を見上げると、空と木々の葉が目に飛び込んでくる。

試験場の雑木林に展示された作品。親子が不思議そうにのぞき込む

 東京都農林水産振興財団の研究センターで年に一度の研究などを紹介するイベントが開かれた。今年は敷地内をアートで彩り、普段は非公開の試験場内を特別開放した。「試験場の脇の道をよく通るけど、今日はいつもと違う場所みたい」と来場者は驚く。

 センターではウドなど野菜の試験栽培や技術研修などに取り組む。東京の農地が減少する中、農業に親しんでもらうため今回はアート展示という趣向をこらした。きっかけは試験場隣で17代続くブドウ農家が畑で開くアートイベントだ。

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