マネー研究所

男の家計改善

病院間違えたら給付なし 生保の先進医療特約

2014/12/22

日経マネー

 枝葉の節約もいいが、男なら太い幹の「構造」を知り、改善を考えるべし――。労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野の事務局長を務める塚原哲氏が、アッパーミドル層の男性を対象に「骨太」の家計改善法を伝授する。7回目は、生命保険の先進医療特約を取り上げる。治療を受ける病院を間違えると給付を受けられないので注意が必要だ。

 近年、講演先で生命保険の先進医療特約に関する質問が増えてきている。希望者に対して筆者は付帯を勧めているが、それ以前の問題として「先進医療とは何か」を知らない人が多い。

■病院を間違えるとアウト

 先進医療とは最先端の医療のうち、「厚生労働大臣によって承認を受けた医療機関で行われる」「特定の医療技術」のこと。リストにあるもののみ認められる限定列挙方式を採用しており、「先進医療A」58種類 、「先進医療B」44種類がある(2014年11月1日時点)。

 注意すべきは、承認を受けた医療機関でなければ先進医療として見なされないことだ。

 例えば、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」は白内障の治療の一つで、遠近双方の視力回復が可能となる画期的な治療法だ。ただし、先進医療と認められるのは全国で362の医療機関に限られている。岩手県に至っては小笠原眼科クリニック、花巻中央眼科、本町石部眼科クリニック(2014年9月17日に承認を受けたばかり)の3カ所だけだ。これ以外の眼科で治療を受けても先進医療にならず、特約を付けていても給付が受けられない。「病院を間違えたら給付を受けられない」と覚えておこう。

■先進医療にならないと困る点

 実はそれ以上に病院を間違えてはならない理由がある。ここは公的医療保険制度の構造に絡むので掘り下げよう。一般的な治療は(1)保険診療、(2)評価療養(先進医療など7種類)、(3)選定療養(差額ベッドなど10種類)、(4)保険外診療――に区分される。(1)の保険診療なら自己負担は3割だが、(1)以外と組み合わせると「混合診療」と判断され公的保険が適用されず、全てが自己負担になってしまうのが原則だ。

マネー研究所新着記事