マネー研究所

リアル金持ちの現場

資産運用に興味ゼロの富裕層 背景に日本の税制あり リアル金持ちの現場(1)

2014/12/19

日経マネー

 日本の「超富裕層」たちは何に関心があり、どんな金融サービスを利用しているのか…。かつて野村証券で金融資産10億円を超える大手顧客を対象としたプライベートバンク部門で辣腕をふるったZUU社長兼CEO(最高経営責任者)の冨田和成氏が、超富裕層の実態を解説します。

 証券業界に入ったばかりの頃のことです。担当する富裕層の顧客に対して、自分がファイナンシャルプランナー資格を取得したことを報告し、「今後は資産運用のご提案も任せてください」と語ったところ、その顧客は笑ってこう言ったのです。「そんなものに興味はないよ」──。それは私が初めて知った、本当の富裕層特有の発想でした(発言の真意は後述)。

 私の証券業界でのキャリアの約半分は、国内外でのプライベートバンクビジネスに従事していました。担当していたのは金融資産10億円を超えるような大手顧客ばかり。この連載では、そんな世界で私が学んだ富裕層の実態や、彼らを対象とした金融サービスの実情について紹介していきます。

■資産運用から留学のあっせんまで

出所:Scorpio Partnership

 プライベートバンクとは何かを一言で説明すると、富裕層の資産管理に関するワンストップサービスを行う場所です。サービスは、資産運用への助言、税務や法律への助言、遺言執行など多岐に渡ります。

 また、資産管理を超えて富裕層のニーズを何でも満たすために、「海外不動産の紹介」「高級オークションへの招待」「子女の海外留学サポート」「高級旅行の手配」「プライベートジェットやクルーザーの紹介」なども外部のネットワークを活用し提供しています。

 ここで世界のプライベートバンクではどういった金融機関が有名なのか見てみたいと思います。

 は世界のプライベートバンクランキングですが、特徴的なのはUBS、クレディ・スイス、ピクテなどのスイス系が3社ランクインしていることです。実は、プライベートバンク発祥の地はスイス。だからこそ、今でもスイス系のプレーヤーが非常に強いのです。

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