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「インクルージョン」は子育て社員支援の進化系

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日経DUAL
ダイバーシティー推進に積極的に取り組み、功績のあった企業を顕彰する「J-Winダイバーシティ・アワード」()において、2012年度に「ユニーク賞」を受賞したバクスター。当年の受賞企業では唯一の外資系企業となりました。「管理職以上の男女比率=50:50」を目指し、着実に成果を上げている同社のダイバーシティーへの考え方・取り組みについて伺いました。
)NPO法人J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)が主催。2008年から毎年1回実施されている。

「偏見の払拭」を主眼とした社内トレーニング

バクスターがダイバーシティーに注力する理由。それは「イノベーティブな組織であるため」だと、人事総務本部長・執行役員を務める吉本靖弘さんは言う。

「当社の手掛ける生命科学ビジネスにおいては、戦略上、イノベーションがとても大切です。イノベーションを生む組織とは、様々な考えを持った人々が集まっている組織。そのような組織を形成するためには、ダイバーシティーの施策は欠かせません。とはいえ、ダイバーシティーを推進すれば衝突も起きます。そのため私たちはダイバーシティーというより、『インクルージョン(多様性の受容)』というキーワードに基づいて行動しています。これはグローバルでの取り組みで、4年ほど前から社内研修を開始しました」(吉本さん)

同社が行ったトレーニングとは、見た目では分からない部分、例えば、それぞれの社員が育った環境、受けてきた教育、考え方、価値観、宗教といったものに配慮する必要があることを社員に理解させるというもの。eラーニングと講義形式で実施した。

さらなる理解を促すために「パワー オブ マネージング インクルーシブリー」という名前のトレーニングを開発。これは「個々の社員に配慮することによって得られる利益」について、マネジャー層の意識を高めることを目的としている。

「例えば、小さな子どもを育てているワーキングマザーがいたとします。そのマネジャーが『彼女は朝早くは出社できないはずだ』と考え、早朝のミーティングに呼ばなかったとしましょう。マネジャーは配慮したつもりでも、その意図が正確に伝わっていなければ、当の女性は『私は外された』と感じ、モチベーションを下げてしまう。彼女がハイパフォーマーであるほど、それは大きな損失につながります。そうした例を挙げながら、自身の思い込みや偏見を取り払い、組織のためになることを考える習慣を付けてもらうが狙いです」(吉本さん)

全職級で「男女比率=50:50」を目指す

バクスターが、ダイバーシティー推進の数値目標として掲げているのが「管理職以上における男女比率=50:50」。つまり、日本の人口における男女比率(男性49%・女性51%)をそのまま社内の各職級の男女比率にすることを目指している。当面の目標は、2014年度のスタート時に20~21%だった女性管理職比率を、年度末までに25%へと引き上げることだ。

「目標達成に向けてまず採用における男女比率50:50の実現に注力し、2013年にそれを達成しました。当社は中途採用が基本なので、人材紹介会社に求人を依頼する際には男女同数の候補を出してもらうようにしています」(吉本さん)

制度の拡充で、フレキシブルなワークスタイルを実現

すべての社員が個々の事情に応じた働き方を選べるように、環境整備や制度の拡充も進めている。社員をオフィスに拘束しないようペーパーレス化を推進し、全社員にiPhoneとパソコン(PC)を貸与。フレックスタイムやノー残業デーの活用法・活用例なども1~2週間に1回のペースで全社員にメールで発信した。

こうした制度を活用し、自由度が高い働き方を実現している社員に話を聞いた。

医学博士号を持ち、バイオサイエンスメディカルアフェアズ部でディレクターを務める小川寿幸さん。脳神経外科医として24年間臨床現場で働いた後、12年前に事業会社に転職したという経歴を持つ。数社の医薬品・医療機器メーカーを経て6年前にバクスターに入社した。

転職を決意した理由は、激務により医師として働くには体力が限界に近づいていたこと、そして妻からの一言だった。

「今、働き方を変えなければ、最後の子どもの大切な時期を見逃すよ」

家族と一緒に夕食を取れるようになった元医師

5人の息子を持つ小川さん。当時、一番下の男の子は5歳だった。長時間勤務のため、三男と四男に至ってはどのように育っていったのかすら、ほとんど記憶が無いほど、子どもと過ごす時間が少なかったという。転職により、その生活は一変した。

現在、勤務時間も柔軟に設定できるので、案件が入ってきたら動くというワークスタイル。例えば、研究・開発部門からの相談に対し、医学的な考察をしてドキュメントを作成したり、外部の医療関係者と話し合い、薬品の適正な使用を促進するための支援を依頼するといった仕事を担っている。

「帰宅は毎日18時ごろ。20時を過ぎると『今日はえらく遅いね』と言われるようになりました(笑)。ほぼ毎日、家族と一緒に夕食を取り、週末に妻がいないときには私が子どもの食事を作ります。家族旅行にも出かけるようになりました。読書の時間も増えたし、学会にも頻繁に足を運べるようになりましたね」(小川さん)

また、貸与されているPCを使い、思い立ったときに仕事ができる環境にも大きなメリットを感じている。「夜中でも、何かアイデアを思い付けばすぐに書き留めてメンバーにメールを送っておきます。これによって翌朝にはメンバー全員に周知され、次の工程をスムーズに進めることができます。自分で時間をコントロールできるので、働きやすいなと日々感じています」と小川さんは話す。

週5日の在宅勤務もOK

働き方の柔軟性を高める施策の一つとして、在宅勤務制度も用意している。2014年7月からは週5日の在宅勤務も認めた。最近では、ある男性社員が妊娠中で体調を崩した妻をケアするため、週4日在宅勤務を行ったケースがある。

1歳11カ月の子どもを育てながらマネジャーを務める山口ひろみさんは、在宅勤務制度について「一番助かる制度。これが無かったら仕事を続けるのは難しかったかもしれない」と話す。

「子どもが熱を出して午後早い時間に退社したときなど、子どもが寝てから在宅で仕事をします。看病のため、丸1日在宅勤務をさせてもらうこともあります。在宅勤務制度は全社で積極的に活用されていて、遠慮無く使えるのでとても助かっています」(山口さん)

2011年から現在まで、合計74人の社員が育休を取得した。育児休暇からの復帰率は100%。フレキシブルな働き方を支援する制度が、同社のワーママ達を支えている。しかし、制度だけではない。部署のメンバーが育児休業者や時短勤務者をフォローする体制があることも重要な要素だ。

(ライター 青木典子)

[日経DUAL2014年11月11日付の記事を基に再構成]

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