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「オタク係数」25%超え 家計破綻の恐れあり 趣味の持ち方(3)

2014/9/16

 趣味と生活は密接に関わっています。しかし車好きが「生活に必要だから」と予算を無制限にしてはいけないように、趣味が家計を破綻させていいわけはありません。

 先週考えたのはまだ「お金がかかる趣味かどうかの認識」でしかありません。長い人生で趣味を続けるためのお金の話をもう少し考えてほしいと思います。今週は「趣味にかけていい予算の上限」を考えます。

■ほぼ破綻していた20代の私のオタク家計

 「オタクFP」と自称することがあります。趣味にお金をかけることは肯定的です。PCは自作が基本だし、ITガジェットも大好き(スマホは2006年から持っていました)、マンガ・アニメ・ゲーム好き(蔵書は整理してもなお2000冊以上)、AV機器は少し好き(100インチプロジェクターあり)、とあきれるほどにお金を使っています。当然毎月1万円どころではありません。

 今でこそ予算のメリハリをつけていますが、20代のころはとりあえず欲しいものを買う生活でした。月収が手取り20万円程度にもかかわらず、アニメのDVDを最低3枚、ゲームソフトを最低2本、マンガや雑誌を合計2万円は確実に買っていたので部屋中に積み重なっていました。たいして使わないのにA3サイズのスキャナーもありました。

 平均すると毎月6万~8万円くらい使っていたはずで(たぶんもっと多かったかも)、お金がたまるどころか次回のボーナスを当てにしてクレジットカードで買い物をするありさまでした。キャッシングもしていたので家計としては破綻寸前です。

 「このままでは本気で家計は破綻する!」と怖くなったある日、決心してDVDもゲームも雑誌もマンガも買わない数カ月を送ることにしました。買い続けるのが当然だと考えていた雑誌も断腸の思いですべて古紙回収に出し、マンガやゲームは古物商に売りました。

 そして、ひたすらお金がかからず趣味を楽しむ工夫をしました。アニメならテレビの放送をしっかり録画すれば無料ですし、ゲームは最後までやりこむ確信のあるものだけにすれば半年に1本くらいですみます(まちあるきのような趣味を見つけるのは30代後半です)。

 一度「買わない生活」を送ると「買うのが当たり前」は思い込みだったのだなあ、と気づかされました。むしろ「絶対に買いたいもの」を買うために「買わなくてもいいもの」をはっきり区別する意識がつくようになったのです。

 その後、独立して年収が増えたため、最悪の事態は避けられましたが、うまくいかなければ自己破産もあり得たと今でも冷や汗が出ます。

 自分の過去の家計への反省は、ファイナンシャル・プランナーとして多くの人にお金の話をする原点でもあります。特に、趣味にたくさんのお金を投じている読者には、同じ轍(てつ)を踏んで欲しくないと思います。

■エンゲル係数ならぬオタク係数を考える

 家計の消費支出に占める食費の割合をエンゲル係数といいます。一般には「年収が低いほうがエンゲル係数が高い」傾向があるとされます。総務省家計調査年報(平成25年)によれば、1人世帯の消費支出16.1万円に対して食費が3.8万円で、エンゲル係数は23.5%となっています。

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