ライフコラム

けいざい半世紀

東京モノレール50年 車窓から見た湾岸開発史

2014/9/5

 2000年代に入っても沿線の変化は続く。04年には羽田空港第2旅客ターミナルが整備され、モノレールの羽田空港第2ビル駅が開業した。開業効果により、この年、モノレールは輸送人員減をようやく食い止めることができた。さらに羽田への国際線再就航を求める声が航空業界などから高まり、10年には国際線ターミナルビルが開業した。モノレールも国際線ビル駅を開業し、現在一番新しい駅となっている。

■再開発構想 高齢化人口減にも直面

2010年の国際線ターミナル開業に伴い新たに開設した羽田空港国際線ビル駅=東京モノレール提供
2010年の国際線ターミナル開業に伴い新たに開設した羽田空港国際線ビル駅=東京モノレール提供

 まちにも変化が起きている。八潮パークタウンは少子高齢化と人口減の課題に直面している。ピーク時に約1万7000人だった人口は現在1万2000人台にまで減った。八潮自治会連合会元会長の水野谷さんは「最初のころの入居者の子どもが独立した」と話す。

 だが、明るい兆しもあるという。「親の近くで住みたいと戻ってくる子供たちも出ている」(水野谷さん)。14年4月時点の人口は、底だった12年4月に比べわずかだが増えた。水野谷さんは「もっと増えれば活性化するはず」と期待を寄せている。

 都心の起点である浜松町駅は今後大きく生まれ変わる。駅に隣接する世界貿易センタービルディングや東日本旅客鉄道(JR東日本)は浜松町駅一帯の老朽化したビルなどを解体し、3棟の高層ビルや低層ビルなどを建設する計画を進める。24年度に全体が完成する見通しだ。港区も「今よりもよりにぎわいを生むまちになってほしい」(開発指導課)と期待を寄せる。

 モノレールも大きな変革期を迎える。「悲願の東京駅延伸」(同社)が、実現に向けて動き出した。JR山手線に沿って高架橋を建設し、東京駅では東海道線のホーム上に乗降場を造るという。一方で親会社のJR東日本は都心からの新たな空港アクセス路線を建設する。羽田へ向かう公共交通機関として誕生してから50年、東京モノレールは将来、どのような「路線図」を描くのだろうか。

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