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アプリであなたも映像作家に iPhoneでお手軽動画

~(下)特撮の巻~

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NIKKEI STYLE

 動画の撮り方とまとめ方が一通りできるようになると、ちょっと凝った動画作品をつくってみんなに披露したくなる。最近はアプリの進化のおかげで、iPhone1台だけで映像作品を完成できるようになった。動画編の仕上げとなる最終回は、超早送り動画のタイムラプスと、アニメーションの動画づくりにチャレンジした。

「タイムラプス(Time Lapse)」と呼ばれる超早送り動画をご存じだろうか。別名「微速度撮影」。その名の通り、時間の経過を表現する手法で、数時間を数分に縮めた映像を指すことが多い。ビル建築の過程や花の咲く様子など、テレビやネットで使われているのを見たことがあるのでは。

仕組みは案外単純で、数秒ごと一定間隔での写真撮影を、数十分から数時間続ける。これをつなぎあわせて動画にする。ひと昔なら、デジタルカメラで撮った画像をパソコンに取り込み、編集ソフトで映像化する必要があった。

今回はアプリの「TimeLapse」を使ってみた。車のダッシュボードにiPhoneを置いてのドライブや、街なかで人が行き交う様子を撮る都市の雑踏など、被写体によってふさわしい撮影間隔などの設定を合わせてくれる撮影モードが用意されているので、初めて使う人でも安心して撮れる。上級者向けに、撮影間隔や被写体をぶらすスローシャッターを自分で選べる機能も備えている。

最初に選んだ被写体は「空」。この日は風がそこそこ強く、雲がまばらにあったので、日が沈む間際の約1時間を、写真の間隔3秒(90倍速)で録画することにした。

夕日がビル群の奥に沈むところまでを撮りたかったが、あいにく雲の厚さに遮られてしまった。それでも、一瞬だけ雲が焼けるなど、夕刻の空の移り変わりを簡単に収めることができた。

気をつけたのは、なるべく画面内で変化が起こるような被写体や構図を選ぶこと。例えば風景であれば、太陽が映り込む方角にiPhoneを向けたり、雲の流れが期待できる天気の日を選んだりする工夫も必要になるだろう。

ちなみにこのタイムラプスは、今秋に予定されているiPhoneの基本ソフトのバージョンアップで、標準仕様になる見通しだ。わざわざ特別なアプリをダウンロードしなくても済むようになるので、iPhoneユーザーの多くが当たり前のようにタイムラプスを撮るようになるかもしれない。

タイムラプスを撮影した際、準備しておいたほうがいいと思う物が3つあった。

まずは予備バッテリー。撮影が長時間におよぶため、電源が必要になることが多い。コンセントが近くにあればいいが、屋外などでは予備のバッテリーを準備しておこう。

ふたつ目は三脚。カメラを固定しなくてはならないので、これは必須。家電量販店などで1000円程度で手に入るが、過去のiPhone撮影塾で紹介したように、大きめの洗濯ばさみを活用するのも手だ。

最後のひとつはアナログ式のキッチンタイマーだ。タイムラプスの撮影では、カメラは固定なので定点観測のような単調な絵になりがち。そこで、カメラの向きを少しずつずらしながら写す範囲を変えられるアイテムがないかと考え、思いついた。

タイマーの上にiPhoneを固定すれば、タイマーを軸にしてカメラがゆっくりと定速で回転(専門用語で「パン」)する。稼働時間も分かるし、回る角度の範囲も理解した上でセッティングできるのも便利だ。

この3アイテムを携えて、盆踊り大会が開かれた東京都中央区の築地本願寺を訪ねた。同寺の盆踊り大会は戦後から続く、誰でも参加できる行事。最近は外国人観光客も踊りに参加するとあって、会場では英語でのアナウンスも行っている。築地場外市場からも屋台が出店し、踊りを眺めながら食事もできたり、仮装大会も開かれたりと他の盆踊りにはない盛り上がりを見せる。

今回は特別に許可をもらい、高い位置から撮影させてもらえた。タイムスピードアップ「5(5倍速)」で20分間、角度にして120度を録画。「パン」の途中でちょうどやぐらが真ん中にくるようにセット。撮影終了後にトリミングして絵になる6分間を切り取った。

早送りで見ると、人の動きがより細かく感じられ、不思議とジオラマのように見える。スローモーションでは被写体が特撮のように大きく感じられるのと正反対だ。ミニチュア写真のように、映像の彩度を上げて、画面の上下をぼかす画像処理をすれば、一層それらしくなる。

ほかにも、テーブルの上に置いて、屋内で子どもが遊んでいる様子や友達との飲み会の様子を、タイマー1回転・1時間分を撮影する――なんていうのも面白いかもしれない。

だんだん創作意欲が高まってきた。ちょっと手間をかけて、自分でストーリー展開を構成するアニメーションにもチャレンジしてみることにした。

アニメの原理は一つ一つの画像を少しずつずらして、被写体に動きを与えること。アプリ「iMotion」を使ってみると、1つ前に撮った写真が半透明で表示されるので、前のコマとの「微妙な変化」をつくりやすい。よりなめらかなアニメーションをつくれる。

アニメづくりは初心者なので、最も簡単な方法を試した。カメラを固定して写っている範囲でアニメーションにするやり方だ。日経電子版のイメージキャラクターである広報犬「デンシバ」に出演をお願いし、あえてアナログな仕事をするシーンを撮らせてもらった。

アニメの原義である「命を吹き込む」ことを念頭に、主演のデンシバに「熱演」してもらいながら、1人で楽しくアニメをつくることができた。

撮影時に注意すべきは光の変化。電気の明かりだけで撮影するなら問題ないが、窓際などでは刻々と外からの光の明るさや向きが変わってしまう。あえてそれを意図した作品でない限りは、外光が入り込まない場所でつくるのがいいだろう。

アニメーションを秒間30コマで撮影すると、通常の動画と変わらぬ滑らかな動きになるが、当然、撮影枚数も増える。1分の作品を作るだけでも60(秒)×30(コマ)=1800(撮影回数)と膨大な量になる。アニメーションらしさを残す意味でも、秒間6~15コマぐらいがいいだろう。ちなみに作例は秒間15コマで再生している。

もし本格的なアニメーションをつくりたいなら、絵コンテを用意して、各場面で何秒かけるかを考えておくと撮影はスムーズになるだろう。

映像作家の間では数年前からビデオカメラとしてのiPhoneがはやっていた。「iPhone Film Festival」という国際映像コンペも次で5回目を迎えるほど。プロ利用といえば、新聞のデジタル化が進む海外では、iPhoneを全記者に持たせて総ビデオジャーナリスト化した新聞社もある。

道具としての条件をおおむねクリアしたiPhoneではあるが、大切なのは何を撮って、どう見せるかだろう。自分の気持ちや周りの状況を伝えるとき、見る人の気持ちになって、写真と動画のどちらがより伝わるかを自然に選ぶ――。すべての人がビジュアルコミュニケーションの能力をもっと高められる時代にきているはずだ。

(写真部 小林健・寺沢将幸)

※記事中の映像は、視聴者の端末環境により配信が途切れる、または停止するなど正常に見られないことがあります。また、最新のブラウザー以外では画面が正しく表示されないことがあります。(動画編の短期集中連載はおわり)

 米アップルのスマートフォン「iPhone5s」で撮ったビデオ映像は、テレビ画面に映しても遜色なく楽しめるフルハイビジョン(スロモはハイビジョン)。家庭ではもちろん、ネットメディアでも十分利用できる画質だ。動画の撮影経験がまだ浅い報道カメラマンが写真の経験と技術を生かしてiPhoneのビデオカメラを取材現場やプライベートで使ったらどうなるか――。日経写真部のカメラマン2人が一眼レフの代わりにiPhoneを手にあちこち巡り、関連機材やアプリケーションを使いながら、一般読者の目線で動画ノウハウを身につけていく試み。日経写真部は公式ツイッター@nikkeiphotoでも、Vineやインスタグラムを活用して動画もアップし、報道の新たな表現を模索している。

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