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小林いずみ 経済同友会副代表幹事

小林いずみ 経済同友会副代表幹事

メリルリンチ日本証券社長や世界銀行のグループ機関トップなどを歴任した小林いずみ氏。多様な価値観を生かして成果をあげてきた手腕を買われ、現在はANAホールディングスなど複数社の社外取締役や経済同友会の副代表幹事を務める。女性リーダーのロールモデルが少ないなか、恵泉女学園高校(東京都世田谷区)で出会った個性的な教師たちの姿が、仕事だけでなく生きる指針になってきたと語る。

(下)多様な個性と渡り合え 同友会小林いずみ氏の恵泉時代 >>

恵泉女学園のことは受験するまで知らなかった。

自宅は練馬区にあり、中学までは公立校でした。高校も地域で人気の高い都立高に合格していたんです。ただ、先生に報告したら「おっ、いいところに決まったな」と言われ、それで行くのがいやになっちゃって(笑)。反抗期だったんだと思います。家から遠い学校に通いたいとの思いもありました。

小さい頃から2歳上の兄について回り、冒険心が旺盛だったんですね。中学1年生のときには将来の夢を「探検家」と書いていましたから。高校選びでも「自分の世界を広げたい」という気持ちがあったと思います。小田急線にも乗ってみたかったですし。

入学して最初に思ったのは、なんて個性的でユニークな人たちが多いんだろうということでした。生徒もそうだし、先生もそうです。

中でも1年生の担任の先生は、とてもおおらかな方でした。今でも忘れられないのは、入学して早々に「皆さん、教科書は重いですからロッカーに置いて帰っていいですよ」と言われたことです。中学までは、教科書を置いて帰るなんて許されませんでしたから、びっくりしました。「すごい学校に来たな」と。

古文の先生の授業も強烈に印象に残っています。当時人気のあったタレントのキャロライン洋子さんに似ていたので、生徒たちは「キャロ」と呼んでいました。教科書を単純に教えるのでなく、「この登場人物は、この場面でなぜこう言ったのか」というように、文章の意味を徹底的に突き詰めるんですね。

さらに、「この文章は現在こう解釈されていますが、本当にこれで正しいと思いますか」と生徒に質問してくるのです。モノを見るとはこういうことかと、目を開かされた経験でした。中学の授業とは全然違う。勉強の面白さを教わったと思います。

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