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軟式テニスではダブルスの前衛で「攻め」を受け持った

軟式テニスではダブルスの前衛で「攻め」を受け持った

カルビー執行役員の藤原かおりさんは、ヒット商品になったシリアル「フルグラ」事業を担当し、その売り上げ規模を5年間で約10倍の約300億円にまで伸ばした。のんびりしていると見られがちだが、実は「負けず嫌い」。その原点は中学・高校時代にあるという。(前回「社内失業したカルビー転職組 フルグラ販売を10倍に」参照)。

中学・高校時代はテニスに没頭

忘れられない青春時代の思い出は、悔しさとともに記憶に刻み込まれている。「中学・高校と軟式テニスをやっていて、中学では県大会でベスト8まで行ったんです。高校ではインターハイまで行きたいと思って頑張ったんですけれども、行けなくて、ものすごく悔しい思いをしました。あれは、頑張っても報われないことがあるとわかった原点だったかもしれない」

テニスを始めた理由は「ウエアがかわいいなと思ったから」。やってみたら面白く、持ち前の負けず嫌いな性格にも火がついた。「ダブルスの前衛だったので、ボレーやスマッシュしか得意じゃないんです」

考えてみたら、仕事も同じだった。攻めるのは得意だが、守るのは苦手。後衛がしっかり守ってくれているから、思い切った攻めができる。

「フルグラ事業本部にも後衛がいるんです」。信頼するパートナーは、フルグラ事業本部企画部長の網干弓子さんだ。

「後衛」と「前衛」の役割分担でフルグラ伸ばす

2012年春にフルグラのチームを一新した際、網干さんは育児休暇中だった。休暇が明けると同時に、チームに加わった。といっても、専任は藤原さんと網干さんの2人だけ。そこに松本晃会長兼最高経営責任者(CEO)が指示を直接出す形でプロジェクトはスタートした。以来、短期の実務は網干さんが担当し、中長期のことは藤原さんが考えるという役割分担ができている。

「私は中途入社組ですが、網干さんは新卒でカルビーに入り、そこからずっとカルビー。会社のことを知り尽くしているから、頼りになる」

網干さんへの周囲の信頼は厚く、製造も物流も営業も「網干さんが言うならやってみようか」と言ってくれる。社内人脈のほとんどなかった藤原さんがフルグラのプロジェクトを率いることができたのは、「彼女の人格に助けられている部分が大きい」という。

「私はコンセプトを作るのは得意なのですが、それをプロセスにして形をつくり、店頭にまで届けるのは網干さんが得意。松本(会長)からのプレッシャーは私が受け止めて、それを網干さんに伝える。2人で話し合いながら、網干さんがきっちりとした商品企画に仕上げてくれて、工場との難しいやりとりも担当してくれたから、ここまでこられたと思います」

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