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ミスターミニットの迫俊亮社長

ミスターミニットの迫俊亮社長

駅構内やファッションビルでよく見かける「ミスターミニット」。靴の修理や合鍵作成、スマホ画面の修理などで駆け込んだ経験のある人も多いだろう。同社を運営するミニット・アジア・パシフィックの迫俊亮(さこ・しゅんすけ)社長は現在32歳。3年前に就任して以来、右肩下がりだった業績をV字回復に導いた。あきらめと無力感が漂っていたという社内をどのように立て直したのか。現場のやる気を引き出す仕組み作りやリーダーシップについて聞いた。

劣等生からUCLAへ 入社半年で三菱商事を退職

――29歳の若さで社長に就任しましたが、経歴もかなりユニークですね。

「僕は福岡の田舎の生まれで、その地区で下から二番目の公立高校に通う劣等生でした。将来の目標もなく、髪を染めてチャラチャラしていたのですが、ある時、親にこっぴどく怒られ一念発起。アメリカに渡り、コミュニティカレッジを経てUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を卒業しました。そして三菱商事に入社したのですが、半年も経たないうちに退職してしまいました。入社前にインターンをしていたベンチャー企業のマザーハウスでの経験が忘れられず、舞い戻ったのです」

「マザーハウスは山口絵理子さんが『途上国から世界に通用するブランドを作る』という理念で立ち上げたバッグの製造・販売会社で、当時は創業したばかり。社会にない価値をゼロからつくっていくプロセスが本当に楽しかったのです。三菱商事を辞めて飛び込んだときも、社員はごくわずかだったので、店舗設営用の木材の買い付けから大工、販売員、最終的には経理や財務、マーケティングまでなんでもやりました」

「その後、台湾での事業展開を任され自分なりに頑張ったのですが、世界に通用するブランドとは程遠い状況でした。収益化できない原因は自分のマネジメントスキルのなさにあるんじゃないか。このまま試行錯誤を続けるのがいいのか、経営を学ぶために一旦外に出るべきか、すごく悩みました。そんな時、投資ファンドで働きながらNPOで貧困削減に取り組む友人の慎泰俊(しん・てじゅん)が、ユニゾン・キャピタルを紹介してくれました。投資先の会社の経営を短期間で改善し、企業価値を高めて売却するというビジネスなので、経営のノウハウを学ぶのに良い環境だと考え、当時ユニゾンが買収したばかりだったミスターミニットに『立て直し要員』として入社したのです」

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