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NPO法人フローレンスの駒崎弘樹代表理事

NPO法人フローレンスの駒崎弘樹代表理事

訪問型の病児保育に取り組む認定NPO法人のフローレンス(東京・千代田)。2004年の創業以来、「働き方改革」に積極的に取り組んできた。米調査会社が選んだ「働きがいのある会社」ランキング(職員100人以上999人以下)でも、常に上位に入り、特に女性からの評価が高い。「男性職員の育児休暇取得率は100%」という駒崎弘樹代表理事に、今の働き方改革について話を聞いた。

「多様性」との戦い

――今、フローレンスの職員は500人を超えています。多様な働き方を受け入れるなかで、どのような人事制度を作っていますか。

「本当に多様性との戦いです。組織が大きくなれば、しくみを作り、ある程度型にはめなければマネジメントが難しくなる。そのなかでいかに『自由に働けている』という感覚を持ってもらうかが大切です」

「一番大事なのは、経営者がマネジメントの未来をつくっていると同時に、職員にも働き方の未来をつくっている、という意識を持ってもらうことです。僕らは2009年くらいから『長時間労働イケてないよね』と宣言していて、残業もほとんどない職場です。週4日で働く人もいるし、男性の育児休暇取得率は100%です」

「時短勤務の男性職員も多いです。『時短男子』という言葉をはやらせようと思って(笑)時短は女性がとるもの、という空気があるけれど、男性でも時短をとりたい人はいる。しかし、優しい職場を目指しているのではありません。今後、多様性や柔軟性が求められる社会のなかで、もっともパフォーマンスが出る働き方だと信じているからです」

オフィスにいなければ評価できない上司は…

「自宅など、職場以外で働くテレワークの実験も進めています。僕の秘書は週5日、金沢で働いていますが、IT(情報技術)が発達した今の社会では、まったく違和感ないですね。仕事をさぼるかもしれませんよ、といわれるけど、成果を出せるなら何の問題もないでしょう。それでは評価できない、というのは管理職に能力がないだけです」

――フローレンスの評価制度はどうなっていますか。

「基本的には、四半期ごとに評価しています。しかし、僕は評価より、『こうした方がいい』などのフィードバックのほうが重要だと考えています。毎日、何か仕事したらすぐフィードバックするのがベスト。我々には『ピカリパッド』という、行動指針にもとづいて相手をほめる制度があります。一番ほめた人とほめられた人を表彰するしくみです。表彰者には、特別休暇を1日プレゼントしています」

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