検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

レトロな北海道酒蔵巡りの旅 無料試飲や蔵元限定酒も

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

これまで全国であまり注目されなかった北海道の日本酒。「ゆめぴりか」に代表される食用米同様、道産の酒造好適米(酒米)の品質が、品種改良や温暖化による生育環境の変化を背景に向上し、左党や専門家の間で見直され始めている。道内にある大手の酒蔵ではレトロな雰囲気の中で無料で試飲できるのはもちろん、蔵元限定の珍しい酒も手に入り、お土産にもなる。旅行や出張の合間に蔵をのぞいてみるのはいかがだろうか。

JR札幌駅からタクシーで10分、旅行者や出張者にも訪問しやすい酒蔵が日本清酒(札幌市)の「千歳鶴醸造所」だ。札幌市唯一の酒蔵で、近くにある直売所の「千歳鶴酒ミュージアム」は午前10時から午後6時まで営業し、入場は無料。同市中心部から近いこともあり、国内外の観光客がひっきりなしに訪れる。

入館すると、日本酒の元となる仕込み水が出迎えてくれる。札幌南部の山々に200年の年月をかけて地中深くしみ込んだ伏流水で、酒造りに大敵の鉄分やマンガンを含まない。柄杓(ひしゃく)にすくって飲んでみると、まろやかで雑味が一切ない。

店頭の試飲コーナーでは、様々な酒を無料で試すことができる。最近、人気急上昇中の純米大吟醸「瑞翔(ずいしょう)」(720ミリリットル、4114円)は道産酒米の「きたしずく」を使い、長期低温発酵で熟成した同社の自信作。2016年度の道内の新酒鑑評会で金賞を受賞した。フルーティーな香りで芳醇(ほうじゅん)な味わいだが、後味がすっきりとしている。

道産酒米はきたしずくのほか、「吟風(ぎんぷう)」と「彗星(すいせい)」があるが、代表銘柄の吟風でも作付け開始は2000年と歴史が浅い。それでも近年は品質が向上しているため、道内蔵による道産米の使用比率は約6割まで上昇してきた。道外でも道産酒米を使用する蔵が出始めている。

千歳鶴のミュージアムでは兵庫県産の最高級酒米「山田錦」を使った看板商品の「吉翔(きっしょう)」(同6480円)も人気だ。全国の鑑評会で、同社に8年ぶりの金賞をもたらした。限定酒も取りそろえる。訪日客も含めた一番人気は白い風呂敷に鶴をあしらった「千歳鶴」(同2828円から)。創業者の柴田與次右衛門の名前にちなんだ「與次右衛門」(同1543円から)は、調整用の水を加えていない原酒だ。

酒好きなら一度は訪れたいのが、「北海の灘(なだ)」と呼ばれた道内随一の酒どころ、旭川だろう。JR旭川駅は札幌駅から特急電車で約1時間半。駅からタクシーで北東へ20分ほど行くと道内最大手の酒造会社、男山(旭川市)に着く。酒蔵と一体になり、軒先に杉玉がつり下がっている「酒造り資料館」は1階が直売所、2~3階が資料館になっていて、冬場なら実際の酒造りを窓越しに見ることができる。

来館者数は年間19万人を誇り、そのうち9万人が訪日客。外国人にも人気のスポットで免税対応もしている。男山は世界約20カ国・地域に日本酒を輸出していて、海外の酒類コンクールで40年連続金賞を受賞中。海外で有名なブランドだ。直売所では限定品も含め約30種類を無料試飲できるほか、5カ国語で対応している資料館は、昔の酒造りの道具をそろえるなど必見だ。

旭川市内にはもう1つ、「国士無双」の銘柄で有名な高砂酒造(同)がある。旭川駅からタクシーで東へ5分ほど。男山からはタクシーで15分ほどの距離なので、半日もあれば、両方の酒蔵を巡ることができる。高砂酒造にも「仕込み水」「無料試飲」「蔵元限定品」に加え、創業時のたたずまいを残した「レトロな雰囲気の資料館」がそろう。夏季限定の酒かすを使ったアイスクリームも人気だ。

時間があって北海道の田舎を味わいたいという人は増毛町まで足を延ばすといいだろう。ここには道内2位の酒蔵、国稀酒造がある。札幌市中心部から増毛町までは車で北へ2時間10分ほど、旭川市中心部からだと西へ2時間ほどかかる。札幌からバスや電車で行く手もあるが、電車の場合、JR留萌駅から20分ほどタクシーに乗る必要がある。この国稀酒造の酒を幅広くそろえる店が札幌市中心部のすすきの交差点のすぐ近くにある。外食大手のチムニーが運営する「北海道増毛町 魚鮮水産すすきの店」だ。地元の会社員やOLでにぎわい、週末には予約が取りにくい人気店となっている。

チムニーは全国チェーンだが、この店は増毛町が「推奨外食店」のお墨付きを与えた札幌の飲食店3店舗のうちの1店。同町名産のボタンエビや活タコの刺し身など、増毛産品が全体の5割程度を占める。国稀酒造の日本酒は一般的な銘柄の「国稀」や「鬼ころし」のほか、増毛の漁師が船に積み込んで熟成させた限定酒「漁師の力酒(ちからみず)」など13種類をそろえる。「国稀酒造の日本酒は辛口のものが多く、海産物とのマッチングが絶妙」と原田大輔・北海道事業部長は話す。

道内に10近くある酒蔵の日本酒を、札幌市内で手ごろに楽しみたいという人はすすきの地区にある「北海道産酒BAR かま田」がお薦めだ。今年できた酒蔵を除く道産酒90種類をそろえるほか、道産の焼酎、ワイン、ウイスキー、クラフトビールなども扱っている。その数、全部で300種類。ここに来れば全道の酒をほぼ全て味わえる。

店主の鎌田孝氏はきき酒師・酒匠の資格を持ち、約2万5000人が参加した12年の世界きき酒師コンクールで準優勝した人物だ。「北海道に来たら北海道の酒を飲みたいでしょう」と6年前に念願の道産酒の店をオープン。鎌田氏が店にいれば、道産酒の特徴や味わいについて事細かに語ってくれる。

札幌市内で道産酒を土産に買いたいという人は酒販店の「銘酒の裕多加」が便利。札幌駅から北へタクシーで15分ほど。日本酒は全国500種類をそろえ、道産酒も約30種類扱う。運営会社の熊田裕一社長のお薦めは日本清酒の「十一州純米大吟醸」(同1706円)と二世古酒造(北海道倶知安町)の「二世古(にせこ)特別純米」(同1188円)。「どちらの酒蔵も新進気鋭の若手杜氏(とうじ)が熱心に酒造りに取り組んでいて、これからがとても楽しみ」と話している。

(札幌支社 横山雄太郎)

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_