ベンツのエンジン音が鳴り響く 特別仕様のVAIO
メルセデス・ベンツ日本とバイオは2017年5月24日、13.3型モバイルノート「Mercedes-Benz x VAIO Z」を発表した。100台限定で受注生産を行う。価格は25万円(税込み)から。
バイオの「VAIO Z フリップモデル」をベースに、メルセデス・ベンツのマーク(スリーポインテッドスター)や車のイラストなどをボディーにレーザー刻印したほか、キーボードのバックライトを青くしたり、スリープからの復帰時などにエンジン音が鳴るといった独自の仕様を取り入れた。
レーザー刻印の限界にチャレンジ
レーザー刻印が入るのは3カ所。液晶ディスプレー天板部分には、2015年発表のコンセプトモデル「Vision Tokyo」のイラストか、1950年代に登場した「300SL」のイラストが刻印される。背面にはメルセデス・ベンツのマークが入り、液晶ディスプレーのヒンジ部分内側に「Mercedes-Benz」の文字が刻印される。
VAIO商品企画部統括部長の伊藤好文氏は「メルセデス・ベンツは伝統があるだけでなく、革新とこだわりのあるモノ作りをしている企業。そこにバイオとの共通点があり、今回のコラボレーションにつながった」と語る。今回の細かいイラストを描くため、バイオが持つレーザー刻印技術の限界にチャレンジしたという。
ディスプレーを開くとエンジン音が鳴り響く
液晶ディスプレーを開くと、タッチパッド部分にメルセデス・ベンツのマークが大きく入っている。これはタッチパッド表面の透明パーツの裏側から印刷したもので、使用しても剥げることがないという。キーボードのバックライトは通常の白ではなく、青く光る。
システム起動時にエンジン起動音が鳴り、スタンバイから復帰したときにはブリッピング音と呼ばれるエンジンの回転を合わせるときの音が鳴る。たとえばスタンバイ状態でディスプレーが閉じられていたら、ディスプレーを開けて復帰するときにブリッピング音が鳴り響く。Windows 10にはこのタイミングで音を鳴らす機能はないが、専用ユーティリティーで実現している。そのほかVision Tokyoと300SLのオリジナル壁紙が2種類ずつ、計4点付属する。壁紙は横向きでもタブレット型にして縦向きでも使いやすいように、正方形になっている。
通常モデルとの価格差は?
「VAIO Z」は、13.3型ディスプレー搭載で、高い基本スペックや高速なSSDの搭載などが特徴の高級モバイルノート。一般のノートパソコンタイプのクラムシェルモデルと、ディスプレーが回転してタブレットに変形する2イン1タイプのフリップモデルがある。
今回のベースとなったのはフリップモデルで、Core i7と容量256GBの第3世代ハイスピードSSDを搭載したモデルと、Core i5と容量256GBの第2世代ハイスピードSSDを搭載したモデルがある。それぞれのモデルに、液晶天板部分にVision Tokyoを刻印したモデルと300SLを刻印したモデルがあり、合計4モデルから選択できる。
販売はAmazon.co.jp内のメルセデス・ベンツ公式オンラインストアのみで行う。ソニーストアや量販店などでは販売しない。2017年5月24日から受注を開始し、4モデル合計100台限定で販売する。
価格はCore i7搭載モデルが28万5000円(税込み)で、同じ構成の一般モデルから約2万円高となる。Core i5搭載モデルは25万円(税込み)で、同じ構成の一般モデルより約1万2000円高になる。レーザー刻印や青いバックライトキーボードなどに差額分の価値を感じられる、メルセデス・ベンツのファン向きのアイテムと言えるだろう。
(IT・家電ジャーナリスト 湯浅英夫)
[日経トレンディネット 2017年5月24日付の記事を再構成]
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