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リーダーのマネジメント論

「時間の無駄」と柳井さんが忠告 でも京大MBAへ ストライプインターナショナル社長 石川康晴氏(上)

2017/6/20

ストライプインターナショナル社長 石川康晴氏

 若い女性に人気のファッションブランド「アース ミュージック&エコロジー」をはじめ、アパレルからライフスタイルまで幅広い事業を手がけるストライプインターナショナル(岡山市)。石川康晴社長は23年前、地元岡山で小さなセレクトショップを創業して以来、「第二のユニクロ」と呼ばれるまでに同社を育て上げた。業界の風雲児、石川社長に、未来を担う人材の育て方について聞いた。

■経営者にMBAは役立つのか 

――売上高はグループ全体で1200億円を超え、上場に注目が集まっています。

 「現在、海外のM&A(合併・買収)を検討中で、株価にも影響が出る可能性があるので、上場にはもう少し時間が必要です。M&Aに加えて国内外のビジネスモデルの大改革も進めているので、そのめどがついたところで、ざっくりとした見通しですが、今冬から来春あたりをにらんで調整中です」

――海外展開や新ブランド「KOE」の立ち上げなどと並行して、MBA(経営学修士)取得のために京都大学大学院に通われています。多忙な中、MBAで学ぶ意味はどこにあるのですか。

 「実は、MBAに行く前にたまたまファーストリテイリングの柳井正会長兼社長とお話する機会があったんです。その時、柳井さんには『MBAは(経営者自身が)取るものではなく、(取得者を社員として)雇うものであり、時間の無駄。それより社長業に専念せよ』と忠告されました。ただ、先輩に言われたからといっておいそれとやめるのはどうかな、と思い、受験して通い始めました。いま、ちょうど最後の修士論文を書いているところですが、結論としては行って良かったと思います。1カ月5800円で新品のファッションアイテムが借り放題になる『メチャカリ』という新規事業も、マーケティングのゼミ中に考え、担当の教授とも議論しながらビジネスモデルを作りました」

 「MBAの授業は、課題意識を持って受ければすごく勉強になります。僕は経営者として人事、マーケティング、キャッシュフローなどあらゆる分野においてリアルな課題を持っているので、関連する話が教授から出ると、ものすごくのめり込んで聞く。それがアパレル以外の他の産業の事例でも、10年前の事例であっても、実際に自分が経営をしていると、自分のこととして置き換えて考えることができますし、新たな気づきが得られます」

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