マネー研究所

七転び八起き

コツコツ積み立て、資産1億円に

2017/6/19

 「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
 今回は牧 史郎さん(59) 自宅の一軒家は現金で購入。AFPなど複数の資格を持つ勉強家。

■2004~07年

牧 史郎さん 知は力なり

 将来の日本の財政に不安を感じて、相対的に安全資産とされる金への投資を始めた。購入したのは5キログラム。当時はまだ1グラムあたり1500円ほどで、現在は3倍以上に値上がりした計算になる。

 その後、銀行で投資信託を買った。悩んだ末に外国株式のインデックスファンドを選んで積立投資を始めたが、ある日突然、販売が中止になってしまった。2%もの販売手数料を払っていたのに、もう銀行窓口で投信を買うまいと誓った。

 竹川美奈子氏の著書「投資信託にだまされるな!」を読み、安い信託報酬で世界に分散投資できるセゾン投信のインデックスファンドで積み立てを始めた。時間分散を大切にしようと考え、本格的に長期積み立てを始める良いきっかけに。

■08~11年

 痛い教訓となったのがリーマン・ショック。各国で株価が下がるなか、むやみに売るべきではないと思っていた。しかし、当時の経済雑誌などを読むうちに不安を感じて耐えきれず、結局は保有していた中国株の上場投資信託(ETF)を手放してしまった。結果的に数百万円の損失が確定することに。リーマン・ショック時の教訓をもとに、東日本大震災の時には売らないで、逆に値下がりしたETFをうまく買えた。

■12~17年

 長期投資を考える「草食投資隊」に参加し、日本株についても直販投信での積み立てを始めた。選んだのはコモンズ投信やレオス・キャピタルワークス、鎌倉投信だ。今では基準価格が積み立てを始めてから2倍以上になったものもある。

 コツコツと積み立てを重ねて、今の総資産は1億円ちょっと。税制などノーリスクで恩恵を得られる仕組みは徹底的に学ぶべきだ。わざわざリスクを負って株式などに投資しなくても、ふるさと納税や医療費控除など仕組みを知って使いこなせれば家計の運営力は強くなる。戦わずして勝つのも大事だと感じている。

[日経ヴェリタス2017年6月11日付]

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