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積立NISA、リスクを過度に恐れるな 価格下落も味方 長期積立では値動き激しい方が効率的

2017/6/18

 個人型確定拠出年金(iDeCo)や来年始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)といった長期の積み立て投資では、どんな投資信託を選べばよいだろう。時間が味方してくれる20年、30年という長期の運用なら、リスクを過度に恐れるのは得策ではない。

 「お金は増やしたいが資産運用は損をしそうで怖い」。そう考えて運用を始めるのに二の足を踏む人は多い。確かに株式などの資産価格は変動率が大きく、短期売買では成果が時々の市場環境に左右される。

■暴落しても回復

 しかし、10年単位の長期運用となると話は別だ。一時的に株価が暴落しても、いずれ回復するのが相場の常。長期の積み立て投資なら、リスク(統計的な価格変動の幅)の大きさも資産づくりの味方になる。

 まず図Aを見てほしい。運用期間1年以上の公募株式投信を対象に、QUICKファンド・リスク(QFR)と呼ぶリスク階級ごとに求めた平均リターンだ。

 各期間ともリスクが高い投信ほどリターンも高い傾向が見て取れる。3、5年ではQFR4、10年ではQFR3の投信のリターンが最大だった。QFR3、4に含まれるのは、日本株型や先進国株型、積極運用のバランス型などが中心。高いリターンを望むなら、相応のリスクを求められるのは資産運用の原則だ。

 では、やみくもにリスクが高ければいいかといえば、そうではない。高リスクの投信は資産価格の急落時に甚大な打撃を受け、戻りが難しくなる。

 図Aでも、最も高リスクのQFR5の投信は過去10年のリターンが唯一マイナスだった。リーマン危機時に年間下落率が平均6割超に達したのが響いている。この階級に多く含まれるのは、新興国株(単一国)投信や2階建てといわれる通貨選択型などだ。まとまった金額を一度に投じれば大きな損失を被りかねない。

 その一方、つみたてNISAなどで長期で少額ずつ購入するなら、多くの場合はリスクが少し高めの投信を選んだ方が効率はいい。値動きの激しい方が、基準価格が下がったときに多くの口数が買えて、値上がりしたときには購入口数が減って高値づかみをしにくくなるという、定時・定額購入の特長が生きるからだ。

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