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007のアストンマーティンもSUVに参戦 EVも続く

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日経トレンディネット

英国のスポーツカーブランド、アストンマーティンはSUV(多目的スポーツ車)やEV(電気自動車)などを、矢継ぎ早に展開していく。先ごろ開催された同社の最新モデル「ヴァンキッシュS」の日本導入発表会で、アンディ・パーマー最高経営責任者(CEO)が語ったもの。

ヴァンキッシュSは、同社のラグジュアリークーペ「ヴァンキッシュ」の走行性を高めた進化版で、2017年5月に納車が始まったばかりだ。価格は3457万9982円から。ボディータイプはクーペに加え、電動ソフトトップを備えたオープン仕様「ボランテ」の2つ。

エクステリアにはカーボンファイバー製のエアロパーツを追加し、ヴァンキッシュでは2本出しだったマフラーも4本出しに変更し、レーシングカーを彷彿させるスタイル。またレザーを贅沢に用いたインテリアデザインは、基本的にヴァンキッシュに準ずるが、スポーツシートへの「ヴァンキッシュS」という刺繍など専用の仕様が加えられている。

ヴァンキッシュに搭載している6.0LのV12気筒DOHCエンジン(568ps)を改良したパワートレインは、最高出力603ps/7000rpm、最大トルク630Nm/5500rpmを発揮。これにZF製8速ATを採用した「タッチトロニック3」を組み合わせ、0-100km/h加速は3.5秒(クーペ)、最高速度は323km/h(クーペ)と、0-100km/h加速が3.8秒のヴァンキッシュよりさらに高性能なモデルになっている。

すべてが職人によるハンドメイドなため、他の超高級車と同様にさまざまなカスタムオーダーも可能だ。

経営が悪化していたアストンマーティンがCEO交代で復活

アストンマーティンは、映画『007』シリーズでジェームズ・ボンドの歴代の"相棒"となるクルマとして知られるが、その派手なイメージと裏腹に、厳しい経営状況にあった時期もある。日産自動車に24年間勤めたパーマー氏は2014年にCEOに就任し、「セカンドセンチュリープラン」なる改革計画をスタートさせた。

具体的には

・ラインアップの全てを刷新 ・現在の4 車種から最低でも7 車種までラインアップを拡大
・アストンマーティン初となる電気自動車とミッドシップカーの投入
・往年のセダンモデル「ラゴンダ」の復活
・SUVセグメントへの参入
・ハイパフォーマンスブランド「AMR」の立ち上げ
・本社工場の増設とSUV専用の新工場により生産能力を現在の2倍、年間1万台以上に引き上げる

などの計画だ。

パーマーCEOの就任以来、社内組織の改善や新たな人材の雇用などの改革を実行。これにより同社の経営は安定化してきており、2017年1月から3月の第4四半期の業績と3月単月の月販販売台数は過去最高を記録したという。2016年に投入された新型車「DB11」は、セカンドセンチュリープランで生まれた最初のモデルだが、今後はさらにラインアップを充実させ、新しいカテゴリーに参入すると明言している。

初のSUVに電気自動車、ミッドシップカーも

今後は新車の投入をスピードアップして1年に1車種を発表していくという。既に7車種の開発プロジェクトが進んでおり、その中には初のSUVとなる「DBX」 や、高級スポーツセダンの「ラゴンダ」の復活計画も含まれる。またこれまで製品化したことのない電気自動車(EV)やミッドシップカーも投入するというから、アグレッシブな内容だ。

パーマーCEOは「CEO就任時の2014年には、これほどのペースで改革が進むとは考えていなかった」としているが、2015年にはこれまで以上に高価な限定特別仕車を7車種も投入し、そのすべてが完売した。例えば、レッドブルレーシングとのコラボレーションにより開発されたハイパーカー「ヴァルカン」もその一つだ。製造台数は公道仕様150台、サーキット専用車25台の合計175台で、このうち日本向けの10台はすでに完売している。

これまでに製造してきた約8万台のアストンマーティン車は95%が現存しており、近年はクラシックカーオークションで、フェラーリに並ぶ高価格で取り引きされることもあるなど、コレクシ ョン性や投資対象としての価値も認められてきている。この点にも注目し、クラシックカーの修復を行うレストア事業にも力を入れている。

モデル数や事業の拡大に伴い、会社の規模も拡大し、2020年には従業員を少なくとも50%、世界で増やす予定。また本社工場を増設に加え、英国内にSUV生産専用の新工場も立ち上げる。100年を超える歴史を持つアストンマーティンは、これまで約8万台を製造。そのうち約95%が現存するというから驚く。

老舗としての魅力を失わずに事業拡大し続けられる?

またパーマーCEOによれば、現在の成功を支えているのは輸出ビジネスであり、なかでも米国、中国、そして日本でのセールスが好調だという。

2017年後半には東京・青山にディーラーとブランドセンターを備えたアストンマーティンの新拠点を開設。ブランドセンターの設置は英国以外では初というから、日本市場に積極的な様子が感じられる。

アストンマーティンといえば、長年、英国貴族をはじめ世界の上流階級に愛された特別なスポーツカーだが、今のように矢継ぎ早の大改革を繰り出し、大幅にラインアップの拡大を図る同社の姿勢には、特別な存在という伝統が薄れていく恐れがあるのではないかと心配になる。

しかし「2020年までに自動運転車を投入する計画はないが、スポーツカー好きが愛する3ペダルのMT車を今後も継続して用意していくことをお約束する」とパーマーCEO。多くのラグジュアリースポーツカーが性能向上のためにATモデルのみになりつつあるなか、速く走ることよりも運転する喜びを優先する選択肢を残すのは、同社らしさを失わないためのこだわりとも取れる。

老舗としての魅力を失わずに事業拡大を続けられるのか。特に日本では、新店舗がオープンする17年後半からの動きに注目が集まる。

(ライター 大音安弘)

[日経トレンディネット 2017年6月1日付の記事を再構成]

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