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芯が折れない、書きやすい 次世代シャーペン3選

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最近、シャープペンシル(以下、シャープペン)は、ブームのような盛り上がりを見せている。さらに各メーカーが本当に面白く、便利で興味深い製品を次々と投入。長い間、あまりビジネスの現場で使われることがなかったシャープペンが、今、ビジネスにピッタリの大人が使いたい価値ある製品となっているのだ。

今回は、三菱鉛筆の強化型クルトガともいえる「アドバンス」、プラチナ万年筆の製図用シャープペンを一般の筆記用にリニューアルしたような高級ラインの「プロユース171」、パイロットの不思議な筆記感でガシガシと書ける「モーグルエアー」の3種類を紹介する。

プロの製図専用が進化して筆記用に

プラチナ万年筆の「プロユース171」は、ひと言で言えば、一般の筆記にも使えるようにした本格的な製図用シャープペンだ。製図用シャープペンというと、シャープペンの高級版と思われるが、製図は線を引くことに特化しているため、製図用のシャープペンはペン先が見やすく、低重心設計になっているなど、筆記用のシャープペンとは構造が異なる。しかし、現在、製図をシャープペンで行うプロはほとんどいない。また、製図用シャープペンを意識したデザインの筆記用シャープペンもあるが、実際に製図に使えるかというと、そういう製品は少ないのが現状だ。

このプロユース171のすごいところは、製図用シャープペンとしてきちんと使える設計になっているうえ、一般筆記用のシャープペンとしても使いやすいように作られているところ。それを実現するための機能が、「セーフティスライド機構」と「シュノークシステム」だ。

セーフティスライド機構は、プラチナ万年筆のベストセラーでもある「プレスマン」「オ・レーヌ」シリーズに搭載されている、強い筆圧に対して内部のスプリングの働きで芯が沈み、クッションのように力を吸収する機能だ。この機能で「折れにくい」を実現する。

もう一つのシュノークシステムは、芯パイプの長さを調整して好きな長さで書くことができる機能と、セーフティスライド機構のオン・オフを切り替えられる機能を合わせたシステムだ。これによって、セーフティスライド機構をオフにし、芯パイプを長めにすれば本格製図用シャープペンシルに、セーフティスライド機構をオンにし、芯パイプを短めにすれば通常の筆記用のシャープペンシルへと変化させられるのだ。

柔らかい書き応えと、タイトな書き応えを選べるのは魅力。また、芯パイプを好きな長さに調整できるというところも、筆記時の感触が微妙に違ってきて面白い。さらに、0.3mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmと芯の太さがそろっていて書き味が変わる。芯の硬度まで入れたら、その組み合わせは膨大だ。そこから、自分が好きな書き心地を選ぶのは、万年筆のペン先を選ぶことにも似ていて、さすがは万年筆メーカーが作ったシャープペンと感動する。

デザインは、もともと製図用シャープペンだけに、プロの道具を思わせる大人っぽいイメージ。シルバーは0.3mm、ブルーは0.5mm、ブラックは0.7mm、ホワイトは0.9mmと、芯の太さによって軸色が違う。実は、これも製図用シャープペンシルとしての基本で、線の太さに意味がある製図用シャープペンシルの場合、複数の芯の太さをそろえて使い分けるのが当たり前なので、見分けが付かないと困るのだ。芯の硬度を示す窓が付いているのも、同じ理由。プロの道具はシビアだ。もちろん、単に筆記用として使うだけならそこを気にする必要はない。カッコよくて書き味を選べるシャープペンとして、自分に最適のセッティングを見つければ良いのだ。

凸凹面でもスムーズ、モグって進むシャープペン

パイロットの「モーグルエアー」は、強い筆圧がかかると芯が後ろの機構ごと沈む構造になっている。従来のシャープペンシルの芯が折れないためのクッションとは明らかに違い、どちらかというと、気持ち良い書き応えのためのクッションのように感じられるところに独自性がある。また、機構ごと沈むからか、多少斜めから力がかかってもうまく吸収してくれるため、かなり変な動かし方をしてもけっこう対応してくれるのが面白い。

まるで、ペン先の柔らかい万年筆のような印象。書いているとペン先がしなっているような錯覚にとらわれる。それでいて、折れにくいうえに、強いクッションのおかげで、それほど力を入れなくても文字に強弱を付けて書くことができるのだ。シャープペンというと、硬質な線を正確に書く筆記具というイメージがあるが、これはどちらかというと鉛筆寄りで、とても柔らかい筆記感で文字を書くことができる。

ただし、そういう書き心地なので芯の減りが速い。あまり力を入れなくてもしっかりした筆跡になるので、つい強弱を付けてしまい、結果的に普通のシャープペンシルよりも芯が減りやすく、頻繁に芯を出す必要が出てくる。ところが、このモーグルエアーには、それを見越したような機能が付いている。それが「フレフレ機構」だ。軸を振れば芯が出るので、ペンを持ち替える必要がない。これは決して新しい機構ではないが、このシャープペンシルに搭載されたことで使い勝手全体の向上に貢献している。

とてもクセの強いシャープペンで、カッチリした硬質な線を求めている人にはあまり向かないかもしれない。しかし、その一方で、シャープペンシルや鉛筆の線が欲しいけれど、ある程度の筆圧を要求されるために使うのを避けていた人や、強弱を付けた文字が書きたい人には、とても使いやすいのではないかと思う。特に、万年筆に慣れている人の場合、書き出しに使う筆圧が苦手な人も多いが、モーグルエアーでは、それがかなりラクなのだ。すーっと書き始めることができる。メーカーによると、書き出し時の衝撃を50%減(パイロット社比)したそうだ。

また、モーグルエアーの名前の由来になっている「モーグル」のように、多少凹凸のある紙面にもスムーズに書くことができる。それに、弱い筆圧の人には軽い書き味のシャープペンとして、強い筆圧の人には感情を乗せられるシャープペンとして、それぞれに使えるのも面白い。紙へのタッチや筆圧の考え方など、やはり万年筆メーカーとしての特徴が出ているように感じられる。従来のシャープペンにはなかったかなり特殊な書き心地ではあるので、まずは一度、試してみることをお勧めする。

濃さも太さもずっと同じ、クルトガよりもスゴイ!?

折れないシャープペンブームの中にあって、三菱鉛筆が選択した方向は「キレイな文字が書ける」シャープペンシル。そのポイントになるのが、「文字の濃さも太さもずっと同じ」に書けるということ。確かに、文字は一文字一文字が、それほど美しくなくても、文字の大きさがそろいバランスが良ければ、読みやすく良い字に見える。それを実現するために作られたシャープペンシルが「アドバンス」だ。

アドバンスの最大の特徴は、大ヒット作「クルトガ」の2倍の速度で回転する「Wスピードエンジン」。書くごとに芯が回転して片減りを防ぎ、常にとがった状態で書けるのがクルトガの特徴だった。40画書くと芯が一回転していたクルトガに対し、アドバンスは20画で1回転するのだ。つまり、より速くとがり、そのとがりをキープできるということ。これによって芯にかかる力が均一になり、描線は細く、しかし濃くなるのだ。

さらに、この回転を安定させるために回転機構のパーツに精緻に加工した金属パーツを使用。それによってやや低重心になり、持ったときのウエートバランスもクルトガに比べて重く、大人の手に合う筆記具になっているように思う。

また、回転機構の精度が上がったためか、回転数が上がっているにもかかわらず、回転している手応えが感じにくく、より自然に書けるようになった。この安定した書き心地も、「キレイな文字を書く」ことに貢献するのだろう。

さらに、芯折れ防止機構も搭載。もともとクルトガは芯が回転して片減りしないことを特徴として売り出したものが、芯が回転することで一方向に力が偏らず芯が折れにくくなっていた。それは結果的にそうなったという話で、狙った機能ではなかった。クルトガは決して「芯が折れにくいシャープペンシル」ではないのだ。だから、その後、正式に芯が折れにくい機構を搭載した「クルトガパイプスライドモデル」が発売された。アドバンスも、回転機構によって芯は折れにくいのだが、そこにスライドパイプも搭載して、芯が折れないように守っている。

スライドパイプは、芯を覆っていてこそ効果があるので、アドバンスでは、芯を出さずに書くのだが、不思議なほどにパイプの抵抗を感じない。スイスイと書けてパイプが短くなったらノックしてパイプを伸ばす。スタイルとしては、ぺんてるの「オレンズ」と似た使用感だ。もともと折れにくい0.5mm芯(しかも、三菱鉛筆のシャープペンシル芯は子どもの間でも折れにくいと評判)に、回転機構とスライドパイプが付くのだから、筆記状態で芯が折れることはまずない。

デザインは、「Wスピードエンジン」の機構部分こそ、クルトガ同様の透明になっているが、口金はシルバー、軸はメタリックカラーと、全体に大人っぽいデザイン。シンプルな構成で大人の仕事のパートナーとしてのムードを持たせているのがうまい。

実際に使ってみると、細い線を書くためというより、均一な線を書くためのシャープペンという印象が強い。例えば、2Bなどの柔らかい芯を使ったときに柔らかい描線はそのままに、その線をキープするという感じなのだ。柔らかい芯はあっという間に片減りするため、シャープペンでは使いにくい部分もあったが、これなら、柔らかい芯の書き味を芯の減りを気にせずに味わえる。

これで、実際にキレイな文字が書けるかというと、例えば筆者の悪筆はどうにかなるものではなかったが、安心して書き続けられる感じはあった。少なくとも、気持ちよく文字が書けるシャープペンシルに仕上がっていることは確かだ。

(ライター 納富廉邦)

[日経トレンディネット 2017年5月23日付の記事を再構成]

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