はりま焼き、柿の種… 食べた後も活躍、せんべいの缶
せんべい(6)
岩手には、ちょっと変わったせんべいがあるらしい。
ほの甘くておいしいのですが、にちょにちょかんでいると歯にくっつきそうになるのが難点ですね。一度にたくさん口につっこむと、口の中で団子状態になり、えらいことになります。
本来は焼いて食べるのが正解なのですが、なぜか癖になるのは生せんべい。あー、どうしよう。食べたくなってきました。実家に頼んで送ってもらおうかな(菊池さん)
ゴムの板のように見えて、持つとひらひらする? 焼く前のピザ生地みたい。
軟らかいのはいいが、歯にくっつくところがいけない。歯が抜ける。
デスクびっくり 歯本体ですか? 金属の詰め物ではなくて。僕は、茨城の干し芋を食べると歯の詰め物がとれてしまいます。
関西のせんべい事情。
「朝日あげ」という名の揚げせんべいや、丹波の黒豆が入ったおせんべいも美味しくて、職場ではそれぞれの「派閥」ができています。
せんべいは、個別包装されているので職場で配るのに大変便利で、食べ終わった後の缶は「モノ入れ」として役立っています。
ちなみに職場では「手形」や「通帳」を入れており、家庭では裁縫箱代わりや乾物入れとして、役立てております。
もしかしたら関西では「かん袋のくるみ餅」が入っていた「壷」と同様に、各家庭に一つはあるかもしれません(ちりとてちんさん)
社内2大せんべいを巡る派閥活動は給湯室でひそかに戦略が練られ、水面下で多数派工作が進む。その結果、常務会でどっちのせんべいがうまいか激論が戦わされるも結論が出ず、ついに株主総会の議題に!
その際、せんべいの空き缶に入れられていた委任状が決定打となって雌雄が決したのだった。
神田で学生をしていたころ、うちの研究室では卒研研究の初日、3年生の3時のおやつはこれと決まっておりました。激辛好きの私は完食しましたけどね(ござひきさん)
赤い殺意が7割を占めるようなものをせんべいとして売るのはいかがなものであろうか。米粉入り唐辛子と表示すべきであろう。焼くとき有毒ガスが出たに違いない。キケンである。ウチの会社の近くにそんなキケン物を製造している店があるとは知らなかった。神田西口商店街のあそこかな?
デスク これじゃない?
野瀬 どうして持ってるの? 食べるんなら遠くで食べて。見てるだけで目にしみるから。
大物を忘れていた。
今のように個包装ではなく、缶の中にビニール袋一つ(だったような気がします)にドンとつまってましたから、最後のほうは缶の中で湿気ってしまうこともよくありました。やはり「元祖」だけあって、味は今でも他社を一歩リードしていると感じています。
個人的には、柿の種は牛乳と一緒に食べるのが一番おいしいと思っています。ぜひ試してみてください(やっぱり朝はパンよりご飯さん)
「柿の種は牛乳と一緒に食べる」というのは、牛乳を飲みながら柿の種を口に入れるという意味であろうか。それともコーンフレークみたいに牛乳に浸すのであろうか。前者なら牛乳ではなくウイスキーの水割りでいただきたい。後者ならいただきたくない。
ぽんせんはどこにいる?
小生の子供のころの記憶には「ぽんせん」は存在しません。 が、同じ東京育ちの妻にとっては、身近な存在だったようです(ミルフォードさん)
写真も送っていただいた。これである。
ミルフォードさんからはタイのせんべいもいただいている。日本語もどきのネーミングが流行っているらしい。私も通勤途上でこのようなタイのせんべいを発見、購入した。「ネットー」である。何だか熱そう。
中国の国内線でこんなものが…。
「香葱味、にほんのふうみ」とあります。干したネギが入っているようで、確かに少しネギの味がします。
中国では、食品にひらがな表示をすることがはやっていたようで、奇妙な日本語を見かけます。"のどがしよくりよう"はなんの意味かとしばらく考えてましたが、のどか(な)食料ということなのかと(中国半年日本半年の会社員さん)
タイに続いて中国でもひらがなが流行っている。
中国半年日本半年の会社員さんが乗った中国の国内便で味付け海苔が出たそうである。「中国人の乗客はどうやって食べているのかなと見ていると、そのまま食べている人もいましたが、お茶に溶かして飲んでいる人がいましたので、スープで食べるのが主流なんだなと思いました」とのことである。
数年前に行った上海では熊本ラーメンの「味千」や回転寿司の店が人気であった。地元の人に聞くと「日本食はおしゃれ」なのだとか。ひらがな表記の流行や機内で味付け海苔などが出る背景には、そんな日本食観があるのかもしれない。
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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