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共働き夫婦 夫亡き後、妻を襲う「3つの家計リスク」 ファイナンシャルプランナー 竹下さくら(4)

2017/6/2

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 保険には生命保険と医療保険の2つだけ入っています。子ども2人が小さいころ、夫に先立たれ、とにかく心配だったので、保険金額5000万円の生命保険に入りました。ただ子どもたちも大学生と高校生になり、そろそろ減額しようと考えています。子どもの学資相当として2000万円程度に減らしても大丈夫でしょうか。(東京都、Tさん、50歳)

 5000万円の生命保険に入り、シングルマザーとも聞いていたので、高額な保険料負担が家計を圧迫しているのではと懸念していました。遺族年金なしで働きながら子どもたちを育ててきたTさんは、自分にもしものことがあったときの子どもたちの行く末を案じ、生命保険に入ったそうです。なぜ遺族年金が受け取れなかったのかというと、夫が亡くなった前年のTさんの年収が約890万円だったからです。

【相談者プロフィル】
相談者:Tさん(50歳女性、会社員)
家族:子ども2人(19歳、17歳)
【加入している保険】
Tさん:
・団体定期保険(会社のグループ保険、死亡保障5000万円)
・医療保険(団体扱い保険、入院日額5000円など)
子ども:
・医療保険(Tさんの医療保険に親子型で加入。入院日額2000円など)

■遺族年金もらえず、収入もダウン

 あまり知られていないのですが、実は年収が多い妻は、夫が亡くなっても遺族年金を受け取れないことがあります。そもそも遺族年金を受け取ることができるのは、亡くなった人(今回のケースでは夫)によって生計を維持されていた配偶者など所定の親族に限られます。ここでいう「生計を維持されていた」とは、原則として生計が同一で、年収850万円未満であることが求められるため、Tさんはこの年収要件に引っかかり、遺族年金を受け取れなかったのです。

 図1のAは会社員の夫が亡くなったときに2人の子どもを持つ専業主婦の妻がもらえる遺族年金などを示したものです。子どもが小さいころであれば遺族基礎年金(国民年金)と遺族厚生年金(厚生年金保険)という遺族年金が受け取れます。夫の年収によって遺族厚生年金の額は変わりますが、Tさんが年収要件に引っかからなければ、おそらく月額10万~15万円程度の遺族年金を受け取れていたでしょう。収入がある妻でも850万円より少なければ、「妻の老齢年金」の額が増えるほかはAと同様のイメージで、遺族年金を受け取れたはずなのです。

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