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こんなメールは嫌われる トラブル回避のポイント2つ

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仕事でもプライベートでも、発信力を高めることができれば、やりたいことができる環境が整う時代。プレゼンノウハウに詳しい池田千恵さんが発信力の磨き方を指南します。

そんなつもりじゃなかったのに…地雷メールを未然に防ぐ方法

先日、ジャズボーカリストと一緒に食事をする機会がありました。彼女にいろいろとジャズの楽しさについて聞いているうちに、ジャムセッションの話になりました。ジャムセッションとは、ミュージシャンが集まって即興的に演奏することです。

それを聞いて私は「聞く分には楽しそうだけど、自分がやれと言われたら怖いなぁ」と思ってしまいました。どこからどう球が飛んでくるか分からない中で、ゴールが見えないまま演奏するなんて、よっぽどの自信がないとできないのではないか、と。

しかし彼女は、「自信のあるなしはあまり関係なく、相手がどうくるか分からない中で、相手の打ち出し方に反応して思いも寄らないゴールに向かうことが、会話を楽しむようで面白い」と言っていました。

彼女の話を聞いて、コミュニケーションを楽しいと思うか怖いと思うかと、ジャムセッションをどう捉えるかは似ているな、と感じました。

発信が怖い人ほど、勢いで地雷を踏む

コミュニケーションが怖いと感じている方は、「自分の考えが受け入れられないことが怖い」「相手の反応が怖い」という方が多いようです。相手からの反応を得て、よりよい方向に発展させていくことこそがコミュニケーションの本質なので、臨機応変に伝え方を変えることは本来悪くないことです。

しかしコミュニケーションに苦手意識を持っている人にとって、臨機応変は敵でしかありません。「自分が何を発信するか」に気を取られ過ぎて、自分の発信により相手がどう感じているかまで気が回らないため、とりあえず自分の意見を言い切ってしまおう、と極端な方向に走り、一方的な印象を与えるコミュニケーションを取ってしまいがちです。

その結果、発信した本人はそのつもりはなくても「押し付けられた」「失礼な人だ」「人の話を聞かない人だ」「自分のことしか考えていない」と思われてしまう残念な場合が多いのです。

表情が見えないメールは特に誤解されやすい

会話においてのコミュニケーションならまだ、表情などの非言語情報を基に対応を変えることはできますが、文字のコミュニケーションだけでライブ感もないメールでのやり取りには、特に慎重になる必要があります。相手の反応が怖い、会話が苦手という理由から、電話や対面ではなくメールでのやり取りを好む人は、よほど注意しないとかえって相手に反感を買われてしまうことがあるので注意しましょう。

例えば私が友人から聞いて驚いた例でいうと、某大手企業から友人への講演依頼で次のようなメールが届いたそうです。友人が講演することによる、友人にとってのメリットについて一切記述がなく、次のような内容のメールが来たとのことでした。

ありえない! 届いたのはこんなメール

・狭い教室です

・大変薄謝となります

・限られた掲載範囲での広報告知しかできません

・集客には本当に苦労しております

・○○様の講座で弊社を知っていただき、今後につなげていきたいです

・○○様のほうからもSNSなどでお呼び掛けいただけますと大変助かります

・弊社の募集よりも○○様の呼び掛けのほうが集客できると思います

このような依頼メールで、果たして、ぜひ引き受けたい、という方はいるのでしょうか。まずいませんよね。しかし、このメールを送ってきた方には、失礼なことをしているという気持ちは全くないため、断られた理由が分からないかもしれません。むしろ正直に伝えたのにどうして断られたんだろう? きっとうちの会社の知名度がまだまだ低いせいだ、などと思っているかもしれません。

ここまで極端な例はまれだとしても、一方的なコミュニケーションだと思われてつながりが断たれてしまうのを防ぐために気を付けるべきポイントが二つあります。順番にお伝えしましょう。

1.自分の思惑と相手のメリットに「かけはし」をかける

2.後出しジャンケンをしない

1.自分の思惑と相手のメリットに「かけはし」をかける

前出のメールは、自分の都合ばかりを一方的に伝えて、相手の状況についてお構いなしという印象を受けました。もちろんホンネとしては、「影響力のある○○さんに講演してもらって弊社を知ってもらいたい」と思っていてもよいのですが、お願いされる身になってみれば、「なんで私が忙しい中わざわざ、お世話になっているわけでもないあなたの会社の知名度アップをしないといけないの?」となります。ボランティアではなくビジネスである以上、哀れみを誘って助けてほしい、では相手は協力してくれません。言い訳満載の依頼メールを相手が受け入れてくれることはまずないのです。

自分の思惑をそのまま伝えるのではなく、相手のメリットとつなげてお願いできないかを考えてみましょう。これを私は「かけはしをかける」と言っています。

例えば、ここの会社は集客には苦労しているとのことですが、バラエティー豊かな講師陣をそろえて、幅広いテーマで講演を行っている会社だそうなので、次のような伝え方もできるかもしれません。

「弊社では、今まで○○さんが対象とされている若手ビジネスパーソンの他、主婦や学生に向けても幅広いテーマで講義していただいています。今後○○さんが手掛けるテーマは、弊社の経験から、主婦や学生に向けて幅広く共感できるものだと思うので、ぜひ講演をお願いできないでしょうか」

2.後出しジャンケンをしない

実はこの話には後日談があります。依頼を受けた彼女は、スケジュールが合う限りなるべく仕事は断らないという方針を持っていました。また、広く講座を展開している大手企業なので信用できると思い、依頼のメールには少し違和感がありながらも60分の短い講演ということで受けることにしました。

しかしその後、あろうことか、当初60分と聞いていたのに本当は90分の講義だということが、募集チラシが完成して判明しました。60分だったらこの講演料でもまあよいか、という気持ちで受けてしまったこの仕事。担当者から「申し訳ありません、60分は私の間違いでした」と一通お詫びのメールが来たのみでした……。

さらに、講義を引き受けた後に

・講演タイトル、テーマを自分で考えてください

・募集告知文もお願いします

と、本来その会社がすべき仕事も全部丸投げされたそうです。最初にこのような工数がかかると知っていたらそもそも仕事は受けませんでした。怒りを抑えながらも、すでに募集は開始していてお客様に罪はないのでそのまま引き受けましたが、もう二度とこの会社と取引はすまい、と固く心に誓ったそうです。

このように、一担当者の意図せざる地雷メールのために、会社全体の信用に二度と消えない傷がつくことがあります。しかも悪い噂ほど早く周囲に広がります。自分が会社を代表しているという意識を持っていれば、これがいかに怖いことか分かるでしょう。

必ず伝えるべき「基本となる情報」はこれ

このように、約束を相手が引き受けてから、少しずつルールを変えて既成事実にしてしまうのは相手の信頼を一気になくす行為です。

・納期や拘束時間

・報酬

・相手に求める工数

など、ビジネスにおいて基本となる情報を後出しジャンケンのように出すのはやめましょう。

メールではとても失礼な人だと思ったのに、実は会ってみたらとてもいい人だった、という場合も多々あります。しかし、メールでのやり取りが第一印象として最悪だったら、その後二度と出会う機会はないかもしれません。コミュニケーションが苦手だと思う人ほど、相手の反応をリアルに見ることがないメールに安心感を抱くことなく、むしろ危機感を持って丁寧なメールを心がけたいものですね。

池田千恵
 株式会社 朝6時 代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業や官公庁、個人に向け、図を活用したプレゼンテーション資料作成術、企画書作成術や会議進行術など、「伝わる」コミュニケーション全般について指南。女性のキャリア形成、ダイバーシティなどをテーマに講演、著述活動も行う。プレゼン・図解に関する著書多数。

[nikkei WOMAN Online 2017年4月24日付記事を再構成]

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