ナチュラルローソン ミニ充実、ちょい飲みワイン7選
コンビニのなかでも、ハイセンスな商品とおしゃれな雰囲気で女性にも人気が高いのが、都心を中心に展開するナチュラルローソンだ。朝には焼きたてパンの香り漂う店内は、イートインスペースがあればちょっとしたカフェのよう。ワイン売り場もプレミアム感満載だ。筆者の近所にもナチュラルローソンがあるが、はじめて訪れた時は、コンビニとは思えないほどのワインの品揃えに思わずうなってしまったくらいだ。
ナチュラルローソンでワインを選ぶ際には、プライスカードに注目してほしい。商品名、価格だけでなく、生産国、味わいの説明、おすすめフードメニューまで記載されており情報満載だ。さらに「オーガニックワイン」「コルク抜き不要」のマークが表示されているので、ワイン選びの参考になる。
売り場でまず目につくのは、ミニボトルが充実していること。セブンイレブンやファミリーマートでも小容量化の傾向は見られたが、ナチュラルローソンの強みは、とにかく種類が多い点。200mlサイズのスパークリングワインのほか、ハーフサイズも豊富にそろう。ちょっとワインが飲みたくなったときにぴったりなのだ。
ちょこっと小瓶でスパークリング
ワンコインで買えるスパークリングワインが、オーストラリアの安うま「ジェイコブス・クリーク」の200mlボトルだ。
フルーティーでやや辛口の白はどんなつまみにも合う万能タイプだが、ロゼもおすすめだ。赤いベリーの香りと、ほのかに甘みのあるやわらかな味わいは、タイ風春雨サラダなどエスニック系料理との相性抜群。また、200mlサイズは栓がキャップ式。ひねるだけで簡単に開けられるだけでなく、再び栓をするのも楽だ。旅のおともにも重宝しそうだ。
▼ジェイコブス・クリーク スパークリングロゼ 200ml 524円(税込み566円)
コロッケに合う日本の赤ワイン
和のつまみに合う赤ワインなら、新潟県の老舗ワイナリー、岩の原ワインのデイリーワイン「善」がおすすめだ。日本の固有品種マスカット・ベリーAの生みの親、川上善兵衛の名前から一文字とった「善」の書は、サントリーのウイスキー「響」の題字を書いた荻野丹雪氏。その横に描かれているのは雪椿、雪解けの季節に咲き始める春の花は、ワイナリーのシンボルだ。
マスカット・ベリーAに特有の甘い香りがひかえめで、落ち着いた味わいが魅力の赤ワインは、食事と合わせると飛躍的においしさがアップする。ワイナリーの方いわく「コロッケやトンカツと合わせてみてください」とのこと。さっそくナチュラルローソンで購入したコロッケと試してみたところ、赤ワインの酸味ととんかつソースの酸味の相乗効果で余韻がのびて、さらにおいしくなった。また牛丼やハンバーグ、唐揚げなど肉料理全般と合うので、ハーフボトルでかなりつまみが進みそうだ。
手土産ワインの救世主、都農ワインの人気No.1
ワイン初心者にもおすすめなのが、宮崎にある都農ワインの「キャンベル・アーリーロゼ」。ワイナリーの人気No.1ワイン商品だ。
あざやかなばら色と苺の香り、やや甘口の味わいで、一日の疲れが吹き飛びそうなほどチャーミングなロゼは、飲み口の良さはもちろん使い勝手の良さが魅力。よく冷やしてそのまま飲んでもよし、デザートとも相性良し、食中酒にもいける万能選手なのだ。地元宮崎では、郷土料理のチキン南蛮と合わせるのが鉄板だそう。ボトルデザインもかわいいので、女子会やバーベキュー等での手土産ワインとしても使える。「あっ、ワイン買い忘れた!」というときに、このワインを思い出してほしい。
ナチュラルローソンではフランス、イタリア、カリフォルニアなど主要なワイン産地だけでなく、世界各地のワインが手に入るのもうれしい。筆者の近所の店舗には、陶器に入ったジョージアワインが異彩を放っていたほかニューヨークワインやブルガリアのワインも目についた。
コスパはぴかイチ、ブルガリアワイン
なかでもお得感があるのが、ブルガリアのワイン。かんきつ系果実に熟した桃の香り、高い酸味が涼しげな白ワインは、1000円とは思えないクオリティーの高さだ。レモンを搾るイメージで、焼き鳥(塩)、コロッケ、唐揚げ(塩)など幅広くつまみにも合う。
熟したプラムやブラックチェリーの凝縮した果実にバニラやナツメグ、チョコレートの甘い香り漂う口当たりのまろやかな赤ワインは、黒酢たれ団子と合わせると悶絶(もんぜつ)級のおいしさ。トンカツソースのコロッケやケチャップ系の味わいとも相性がいいので、甘めの味付けの肉のつまみにおすすめだ。
▼ロゴダジ 赤 750ml 1080円 (税込み1166円)
注目のワイン産地、南アフリカワイン
ワインのプロからも熱い注目を浴びているのが、南アフリカワイン。ブラインドテイスティングで飲んだらフランス産のワインと答えてしまうような高品質なワインが手ごろな価格で手に入るとして、評判だ。
南アフリカを代表する協同組合「KWV」のシャルドネはアプリコットやマンゴーなどのたっぷりとした果実味が魅力。芳醇(ほうじゅん)な白ワイン好きなら買いの1本だ。また、毎年夏に発売される新酒も狙い目。南半球は北半球と季節が逆なので、ぶどうの収穫は2~4月。できたてヌーボーはちょうど日本の夏の時期に発売されるのだ。北半球の新酒が解禁になる前に、南半球のヌーボーを一足早く楽しむのも一興だ。
※KWVケープヌーボー 2017(白・赤)は2017年6月20日より販売予定
NZのピノノワールもコンビニで手に入る
高貴なぶどう品種として人気が高いピノノワールは、「私はピノノワール以外は飲まない」という人もいるほど熱烈なファンが多いが、安くておいしいピノノワールに出会うのは至難の業だ。そこで狙い目なのが、ニューワールドのピノノワール。特にニュージーランドは、気候のよさをそのままワインに反映したかのような明るいワインが多く、フランス産とは違った魅力がある。
なによりすごいのが、ボトルに3分の2ほど残し2日後に飲んでみたら、さらにおいしくなっていたことだ。はじめの強烈な果実味が落ち着き、いい感じにこなれて深みが増した。ちょっと高くてもいいからおいしいワインが飲みたい、でも1日で1本は開けられない、という人におすすめしたいピノノワールだ。
ラベルも価格もかわいいオーガニックワイン
ブレーメンの音楽隊がラベルに描かれたスペインの「パラヒメネス」は、1993年より有機栽培でぶどうを作り始め、現在では全ての畑と醸造所が有機認証を取得しているワイナリー。
赤ワインの代表品種でしっかりしたワインになるカベルネ・ソーヴィニヨン種だが、このワインは飲み疲れせず、渋くて重い赤ワインが苦手な人向きだ。ワインが主張しすぎないため、食事にも合わせやすい。とくに豚ロースの生姜焼きとは相性抜群で、たれの甘さと生姜の香りがワインの風味を引き出してくれる。ラベルがかわいいだけでなく価格がお手ごろなのが嬉しい。
なお、今回はワインに合わせたおつまみも、ほとんどナチュラルローソンで買ってみた(一部はローソンで購入した)。コンビニで買い物をする際にはワインとつまみをひと工夫してみると、毎日がちょっとプレミアムになるに違いない。
(ライター 水上彩)
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