グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

World Food Watch

ペルーの美味は精力剤? 日本人好みの味、セビーチェ

2017/5/18

PIXTA

 「美食の国」としてここ数年、世界中のグルメたちから熱い視線を浴びている「ペルー」。キッカケは2011年にイギリスの飲食専門誌が毎年編纂する「世界のベストレストラン50」に突然ペルー料理のレストランがランクインしたこと。以来、ペルーはこのランキングの常連で、昨年は3店舗がランク入りした。

 また、18万人を超える旅行業界関係者の投票で選出される「ワールド・トラベル・アワード」の「World’s Leading Culinary Destination」(世界で最も美食を楽しめる国)部門で2012年に初めて最優秀賞に選ばれて以来、ずっと1位の座を独占している。

「ceviche clasico」と呼ばれるもっともシンプルなセビーチェ。カモテというオレンジ色のサツマイモとトウモロコシが添えられていることが多い=PIXTA

 そんな注目のペルー料理の中でも最もポピュラー、かつ日本人の口に合うものといえば、「セビーチェ」だろう。これは生の(または軽くゆでた)魚介類と赤タマネギなどの野菜を、たっぷりのレモン果汁と塩、唐辛子で和え、冷やして味をなじませたもの。レモンのさわやかな酸味とピリリとした唐辛子の辛味が魚介のほのかな甘みを引き立て、シンプルながらも奥深い味わいだ。

 魚介はヒラメやスズキなど白身の魚のほか、タコやイカ、エビ、ホタテ、コンチャ・ネグラ(直訳すると黒貝。フネガイ科の貝)などの貝類、ウニなども使われる。魚介が1種類のみのものもあれば、白身魚にタコやエビなど複数が入った「ceviche mixto(英語でいうところのmix)」もある。また、赤タマネギだけでなくトマトやアボカドが入ったもの、日系人が考案したしょうゆ味の「ceviche nikkei」など、バリエーションも豊富だ。

「世界のベストレストラン50」の常連、ガストン・アクリオ氏経営のセビーチェの店「La Mar」の3種類のセビーチェ

 実はセビーチェは、ほかの南米・中米の国にもあるのだが、魚介類を細かくみじん切りにしてあることが多い。日本のシメサバも「外側が酢で白っぽくなっているが中は生」の状態がおいしいのであり、魚介を細かく切ってしまっては「中は生」ではなくなってしまう。

 その点、ペルーのセビーチェは新鮮な生の魚介を食べごたえある刺し身サイズに切ってあるのが特徴だ。「シメサバ」的絶妙なしめ具合で、我々魚食の国の日本人も「さすが美食の国!」と拍手したくなる。

グルメクラブ新着記事