家計

もうかる家計のつくり方

妻の酒代も夫が負担 共働き夫婦、赤字転落の元凶は? 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/5/17

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 「お互いに稼ぎのある夫婦でも家計は一緒がいいのでしょうが、あえて別々にして貯蓄も増やせる方法はないですか」。男性会社員のGさん(43)が1人で相談に来ました。妻(42)はアパレル関係の会社に勤めています。現在の貯蓄額は30万円。夫の自分に万が一のことがあったら妻の生活を保障できないし、老後資金も不安だと話します。

■妻のスマホ代も負担

 早速、家計の状況を確認しようとしたところ、Gさんが話すのは自身の収入と支出についてのみ。家計全体について聞きたいのに妻の収支については口を閉ざしたままです。

 その点を追及すると、Gさんからは「生活に必要なお金は僕の収入から出しているので、僕がやりくりを変えればいいと思う」との答えが返ってきました。「支出を分担し、それぞれがお金を管理する今のやり方を変えたくはない。家計を一緒にすると、妻が仕事関係で自由にお金が使えない」とこだわります。妻を自由にさせたい、自分が面倒を見てあげたいという気持ちが強すぎるのです。

 生活費はほぼ全てGさんの収入から拠出。妻には住宅ローンの繰り上げ返済のための資金を積み立ててもらっている以外は、仕事関係で必要な服や美容、交際費など自由に使わせています。Gさんは「妻は毎月の積み立てと自分のボーナスを合わせて毎年、100万円を繰り上げ返済してくれている。問題はない」と主張しますが、これでは妻の収支が毎月どうなっているのか全くわかりません。

 生活費を負担するGさんの支出は、生命保険料が内容の割に高く、嗜好品への支出も多め。毎月、赤字に陥っています。スマートフォン(スマホ)のアプリで家計簿をつけているので、支出についてはすらすらと答えられます。たとえばGさんはお酒が飲めませんが、妻は毎月1万5000円ほどをお酒に費やします。スマホや生命保険料も妻の分まで負担。自分のための支出は公的機関が主催するスポーツジムの利用料ぐらいです。

■夫婦で組んだ住宅ローン、毎月の返済は夫

 また、赤字の大きな原因はGさんの収入の4割ほどを占める毎月の住宅ローンの返済。3年ほど前にローンを組んだ時は、2人の収入を合わせて返済計画を立てたのに、毎月の返済はGさんの収入からのみです。

 こんな状況で「妻に自由にお金を使ってほしい」と気遣ってばかりいるわけにはいきません。別の日に妻と2人で相談に来てもらい、支出の分担を変えることを検討しました。

 妻は家計が全体で赤字であることや、生活費がいくらかかっているかも把握していませんでした。妻に支出を聞くと、生活費は食費と日用品代についてはGさんと同じ程度の金額は負担しています。住宅ローンの繰り上げ返済資金の積み立てはしているものの、それ以外は美容費などで使い切り、貯蓄はできていません。現状を理解してから、妻は申し訳なさそうにしていました。

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