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人生を変えるマネーハック

「還元率9%」が定番 スタンプカードの意外な実力 ポイントカードをマネーハック(3)

2017/5/15

PIXTA

 今月のマネーハックのお題は「ポイントカード」です。ポイントカードの活用術といえばクレジットカードのポイントをネットショップのポイントに交換したり、共通ポイントカードのシステムをフル活用することなどが思い浮かぶかもしれません。しかし、そればかりがポイントカードではありません。

 今でもたくさん出回っているポイントカードのひとつに「スタンプカード」があります。紙のカードにスタンプを押してポイントがたまったら金券として使えるものです。

 原始的なシステムですから、お店からカードをもらうのを断っている人も多いでしょう。また逆に、どのお店でももらってしまい、カードがあふれている人もいるでしょう。

■スタンプカードの「還元率」は高さが一目瞭然

 今回はこのカードの有効活用をマネーハック流に考えてみましょう。賢い「スタンプカードカード活用術」です。

 定番は「スタンプを10個押すと次のサービスが1回分無料」というものでしょう。お昼ご飯で利用する定食屋さんやお弁当屋さんが実施していると思います。あまりにもありふれているため、まじめにポイントをためていない人が多いと思いますが、これは割引率として考えればものすごくお得なカードです。

 10食で11食を食べられるということは割引率にして約9%に相当します。お弁当屋さんで「ポイントはいりません」といってしまうと、9%の割引チャンスを逃しているといえます。

 一般的なポイントカードの還元率は0.5%ないし1%ですから、その還元率の高さは一目瞭然です。家電量販店の10%ポイント還元にはかなわないものの、スタンプカードもかなりのインパクトがあるわけです。

■2つのウイークポイントには注意

 ポイントカードは私たちにお得感を演出しつつ、お店のお得(再来店と再購入による売り上げアップ)にもなる仕組みだと前々回に説明しましたが、スタンプカードはより直接的に顧客を固定化する仕組みです。

 ただし、ウイークポイントもあります。最大の弱みは「ひとつのお店でしか使えない」ということです。そのお店のみ、あるいはそのお店の本店と支店でしか使えないのがスタンプカードの限界です。共通ポイントであるTポイントカードのように、たくさんの利用店舗があるわけではないのです。

 もうひとつの弱みは「賞味期限」です。多くのスタンプカードには有効期限が書かれています。無期限の場合は少なく、多くは発行日から1年以内のようです。

 たとえば、ラーメンショップのスタンプカードの有効期限が1年で、1杯で1ポイント、10ポイントでもう1杯無料になるとしたら、少なくとも月に1度は通わなければならない計算になります。期限内に10ポイント達成しないと、いくらためようがポイントは台なしになってしまいます。

■カードをもらうかどうかの判断基準

 スタンプカードのこうした特徴を踏まえ、活用術を考えましょう。まず、スタンプカードをもらうか断るかの判断基準があります。たとえば、1年という期限があるなら、月に1度も寄らないお店のカードは持つ必要がありません。1年で10ポイントたまらないからです。

 週に1度はランチに寄るお店、2週間に1度くらい寄るラーメンショップ、月に1度は買い物をするコスメショップなどのポイントカードはもらい、高い割引率を逃さないようにします。一方、そう頻繁に立ち寄らず、ポイントをため終わる前に期限が切れてしまいそうなお店のポイントカードは断ればいいわけです。

 スタンプカードの期限切れ直前に「あと2回買い物すれば割引になる」と無駄づかいしてしまうのも本末転倒です。どんな高い還元率も不要な買い物をしてしまっては、結局のところ損になってしまうので注意しましょう。

 さらにスタンプカードは「1店1枚」であるがゆえにカバンの荷物となってしまいがちです。不要なカードはどんどん捨ててしまうようにしましょう。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
 AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に『誰でもできる 確定拠出年金投資術』(ポプラ新書)など。http://financialwisdom.jp

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