マネーコラム

ヴェリーが答えます

「株は5月に売れ」当たってる? 10年では6勝4敗

2017/5/16

「5月に売れ、との相場の格言をよく聞きます。過去の統計では実際にどうなっているのでしょうか」(神奈川県、50代男性)
マネーを呼ぶ「マネ~き(招き)猫」のヴェリーが、読者の疑問を解決します。

 「セル・イン・メイ(Sell in May)」は、「5月に売れ」という意味の米国の有名な相場格言です。5月の株価は不安定になりやすい、との規則性を示すものです。日本株は米国株と連動する傾向があるため、日本でも毎年5月になると、この相場格言がよく話題になります。

 実際の株価騰落率をみてみましょう。日経平均株価の5月の月次騰落率を過去10年分みると上昇が6回、下落は4回でした。米ダウ工業株30種平均も同じ結果で、格言が当たっているとは必ずしも言えません。

 ただ、この格言には「5月に売って去れ、9月第2土曜日まで相場に戻るな」との続きがあります。

 格言を踏まえて、9月第2土曜日の翌月曜日に日経平均を買い、翌年の4月末に売却するとどうでしょうか。結果は過去10年で上昇が6回、下落が4回でした。この間の平均騰落率は8%近くに達し、悪くない結果と言えます。

 5月に相場が不安定になりやすい理由としては、ヘッジファンドの決算が集中することなどが、よく挙げられています。また多くの投資家が意識すると、格言の影響力が高まる面もあります。

 ただアノマリーと呼ばれるこうした経験則を、理論的に説明することは簡単ではありません。企業業績や景気が最終的に株価を左右するとの考えが市場では一般的です。

 SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは「米景気の減速は一時的で、今後は持ち直すと考えており、今年はセル・イン・メイは杞憂(きゆう)に終わる」と話しています。

[日経ヴェリタス2017年5月7日付]

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