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楽々ためるには「時間」を味方に 貯蓄学の第1法則 いまさら聞けない大人のマネーレッスン

2017/5/11

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 こんにちは、経済エッセイストの井戸美枝です。

 物理学の法則はシンプルでかつ、美しいものです。同様に、お金の法則も、実にシンプルなもの。例えば貯蓄を増やすなら、時間があればあるほど、早く始めるほど有利になります。今回は、貯蓄学の第1法則ともいうべき、貯蓄を楽々増やすための方法をご紹介しましょう。

 具体的に、ほかの人たちはどれくらい貯金してるんだろう……と気になっている方も多いはず。総務省の統計局が行っている「家計調査」をみてみましょう。

 2017年2月の速報によると、2人以上の世帯のいわゆる手取り(可処分所得)の平均額は40万2541円で、消費支出は29万8092円でした。

 可処分所得―消費支出=貯金した額、と想定できますので、毎月の貯金平均額は10万4449円となります。

 「そんなに貯金してるの……?」

 そう思われた方、安心してください。これは全ての世代の平均値(2人以上の世帯)です。貯金をたくさんしている人がいれば、その割合は少なくても平均値は上がります。

 さらに言うと、この貯金額の平均を、自分と単純に比較してもあまり意味はありません。

 というのも、人それぞれ状況が異なるからです。年齢。独身なのか、結婚しているのか。子どもはいるのか、いないのか。家を買うつもりでいるのか、賃貸で暮らすか、などなど。もちろんお給料も違います。

 私はファイナンシャル・プランナーとして、たくさんの方と家計の相談をする機会があります。その中で気づいたことは、収入と貯蓄額はあまり関係ない、ということ。収入が多くてもほとんど貯金をしていない方や、逆にそれほど収入が多くなくても多くの資産をお持ちの方もいらっしゃったからです。

■お金がたまる人は「収入」と「支出」を把握している

 お金をためている人は、例外なく「収入」と「支出」をしっかり把握しています。

 対して、お金のたまっていない人は、なんとなくお金を使ってしまっている印象があります。

 みなさんは、毎月おおよそいくらお金を使っているか、パッと言えますか? 「いくら使っているかわからない」「振り返ると毎月の赤字をボーナスで埋め合わせをしている」という方は黄色信号です。

 当たり前のことですが、支出よりも収入の方が多ければお金は自然とたまっていきます。お金がたまっていないということは、支出と収入が同じくらい、もしくは支出の方が多いということになりますね。

 状況は人それぞれ違う、と言ってはみたものの、大富豪でない限り貯金はあるに越したことはありません。今回は、収入と支出を把握しつつ、上手にお金をためられるコツをいくつかご提案しましょう。

■ためるコツその1 「収入」:強制的に貯金する仕組みをつくる

 では、まず「収入」をみてみましょう。

 一般的な会社員の方であれば簡単。給与明細を見るだけでOKです。

 給与から所得税や住民税、社会保険料などを差し引いた額が、実際に手にするお金「手取り」となります。

給与明細の例。総支給額から控除額を引いた差引支給額(ピンク色の部分)が手取りの収入

 ここで、お金をためるコツ その1です!

 手元にお金があると、ついつい使ってしまうもの。本気でためるには、半ば強制的に貯金する仕組みを作ってしまいましょう。目の前からお金を消してしまうのですね。

 具体的には、使う口座とためる口座を分けます。

 おすすめは「財形貯蓄」など。お給料が振り込まれる前に、指定した金額が差し引かれますものがいいですね。

 銀行などで「自動積立口座」を開いて、毎月そこに決まった金額を移すように設定するのもよいでしょう。意外に知られていませんが、この「自動積立口座」、ほとんどの銀行で開設することができます。お給料が振り込まれる銀行で開設すれば手数料はかからないはずです。投資信託の積立もお薦めです。

 貯金する金額ですが、1人暮らしの方は「手取りの10%」、2人以上で暮らしている方や実家暮らしの方は「手取りの15~20%」をひとつの目安としてください。

 とはいえ、毎月の貯金額が多過ぎて余裕がなくなり、結局お金を口座から下ろしてしまっては意味がありません。無理なくためられる金額に設定することが大切です。

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