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美味しいお金の話

「マネー断食」で金銭感覚リセット 支出のクセつかむ ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

2017/5/12

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 一泊二日で「プチ断食」を指南したり、デトックス(解毒)プランを用意したりするホテルなどがはやっています。身体に無理がかからない範囲で試したいところです。体験した人によると、精神的にリセットする感覚を得られるなど、短期間で効果を実感できるようです。お金についても一定のルールを決めて「使わない」試みが効果的です。

■「丸一日お金を使わない日」を設定

 お金を「断食」する一番シンプルな方法は、「丸一日お金を使わない日」を定期的につくることです。一週間分の食材の買い出しをした土曜日の翌日、日曜日などが挑戦しやすいでしょう。予定を入れずに済みそうな曜日だからです。

 食事をしないのはさすがにつらいので、日程を決めたら、その日は自宅にある食材で食事を済ませます。出前をとったりは禁物。ネットショッピングやお出かけもしません。仮に出かける場合でも、普段とは違う遊び方を見つけるチャンス。近所の公園や公的機関の展望台など無料で遊べるスポットを探します。

 平日でも「断食」はできます。自宅の食材で弁当を作ったり、ストックしておいた食材を持参したりしてランチを済ませます。定期で通勤しているのであれば、寄り道しなければ移動にもお金を使わずに済みます。

■お金の使い方の「クセ」が分かる

 週に1回、あるいは月に2回、といった具合に「断食」の日を設けると、自分のお金の使い方のクセと向き合う機会になります。

 何かを買いたいと思っても、実際には我慢し、その都度、買う予定だったものの金額をメモに残せば、普段ならば使っている金額を確認できます。食材の在庫管理や、無料のレジャー施設を探すなどおでかけの予定の立て方を意識するようになり、計画的にお金を使うトレーニングにもなります。

 「断食」によって支出を抑えることができるのはもちろん、「普段、意外とたくさんお金を使っているのだな」と気づけます。頻度は、無理のない程度で大丈夫。試しに一度だけやってみるのでも良いでしょう。

■「○○だけは買わない」ルールも

 「断食」以外にも、特定のものにお金を使わないという方法もあります。

例えば

・飲み会の2次会には行かない
・1週間はお酒を買わない
・コンビニには寄らない
・お菓子は新商品を見つけても、その週は買わない

といったように、期間やルールを微調整しながら、意識して特定の支出を制限するという方法です。自分にとって大切で減らしづらいものは回数制限を、何気なく使ってしまっていて減らしたいと感じているものに断食スタイルを導入すると、無理なく実践できるでしょう。

 マネー断食を試してみて、苦痛に感じる項目があれば、自分にとっては重要な支出ということです。一方で、意外とつらくなければ、今後も支出を削れる項目です。荒療治にもみえる方法ですが、試す頻度や品目を限定すると、意外と負担はありません。削れる支出は何かを探りたいときや、自分の買い物の特徴を見つけたいときに、ゲーム感覚で試してみてください。お金の使い方を見つめ直したり、消費習慣をリセットしたりするきっかけになります。

風呂内亜矢
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです―お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか―(祥伝社)』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/

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