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初めての「ボルダリング」 押さえるべきポイントは?

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日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

2020年の東京オリンピックの正式種目となったスポーツクライミング。その一つ、ボルダリングを始めてみたいと思っている人は少なくないだろう。そこでこの記事では、ボルダリングのルールと基本の動きについて、プロクライマーの尾川とも子さんに教えていただく。まったくの初心者がボルダリングに挑戦する際、どのようなステップを踏むと分かりやすく、かつ上達しやすいかを考え、尾川さんが普段講座などで指導しているのと同じようにルールや基本の動きを紹介する。基本をしっかり押さえられるかどうかが今後の上達のポイントになる。

【ステップ1】まずはとにかく上に登ってみる

ボルダリングジムに行くと、壁に大小様々な石がくっついているが、この石を「ホールド」と呼ぶ。ボルダリングはこのホールドを使って壁をよじ登っていくスポーツだ。

最初は登りやすそうな壁を選び、どんな登り方でもいいので、手でつかみやすいホールドや足をのせやすいホールドを使って、とにかく上まで登ってみよう。こうしてホールドをつかむ感覚を覚えると同時に、シューズが足に合っているかどうかなどを確認する。

上まで登り切った後は、そこから飛び降りるのではなく、ある程度のところまでホールドを使って下がってから壁の途中で飛び降り、膝のクッションを使いながら両足で着地しよう。

【ステップ2】基本ルールを覚え、初心者コースを登ってみる

壁に近づいてよく見ると、一つひとつのホールドのすぐ近くに様々な色のテープが張られ、テープには数字もしくは■や△などの記号、「S」「G」といったアルファベットが書かれているのが分かる。

「スタート」もしくは「S」と書いてあるのがスタート時に持つホールド(写真1)、「ゴール」または「G」と書いてあるのがゴール時に持つホールドだ。ボルダリングでは、スタートからゴールまで、同じ色、同じ数字(あるいは記号)のホールドだけをつかんで登る。例えば青色の「3S」(3のスタート)からスタートしたら、手で使うのは青の「3」に限定され、青の「3G」(3のゴール)を目指すといった具合だ(写真2)。スタートからゴールまでのコースのことを「課題」と呼ぶ。

 スタートとゴールは必ず両手で持つのがルールだ(写真3)。なお、足を置くホールドについては、どれでも自由に使っていい場合(足自由)と、手で持つのと同じ色、数字(あるいは記号)に限られる場合(手足限定)の二通りがある。初心者向けの課題では、足自由が多い。

ちなみに、ほとんどのジムではテープの色によってレベル(級)分けをしているが、何色が初心者向けといった統一のルールはなく、色分けやレベル分けの仕方はジムによって異なる。例えば、この取材でお世話になった「ボルダリングジムHAGO」(大阪府吹田市)では、「青色=7級まで=初心者向け」「オレンジ=6級=青色で物足りなくなった人向け」「黄色=5級=足自由で登れる最後の課題」となっているが、どのジムでも青が初心者向けというわけではない(写真4)。

一通りルールを頭に入れたら、ジムで最も簡単な初心者コースにトライしてみよう。記者もボルダリングジムHAGOで最も簡単な青色の課題にトライ!手は「青色3」のホールドを使い、足は自由という条件で登ったところ、運動が苦手なほうにもかかわらず難なくゴールし、達成感を味わえた。

【ステップ3】「オブザベーション」でルートを把握してから登る

基本のルールが分かったら、次に実践したいのは「オブザベーション」。登り始める前に、コースを観察(オブザーブ)して、登るルートがどこに向かっているかを頭に入れ、手をどの順番でどこに掛ければいいのか、どう体を動かせばいいかといったことをイメージしてみるのだ(写真5)。「これを行ってイメージと現実のギャップを埋めていくことが上達の近道」(尾川さん)だ。

ただし、オブザベーションの細かいテクニックをいきなり覚えるのは大変なので、初心者は次の2点を意識すればOKだ。

(1)スタートとゴールの位置の確認

(2)登るラインの確認

まず、スタートとゴールの場所を確認し、その次に、スタートからゴールまでの間に使っていいホールドがどのように並んでいるか(スタートからゴールまで、直上するのか? 右上に向かって登るのか? 左上に登っていくのか? はたまた、横に移動してから上に向かうのか? など)を確認。その二つを頭に入れたら、登る前に、右手、左手と実際に手を動かしながらシミュレーションした上で実際に登ってみよう。

【ステップ4】足の使い方のポイントをマスターする

ステップ1、2、3の通りに登るとここまでで計3回登ったことになり、初心者の場合、腕や手指の筋肉が疲れたり、パンパンに張った感じを覚える人も少なくないだろう。

「初心者はどうしても腕の力だけで登ろうとしてしまい、懸垂をしている時と同じように体重が手や指にモロにかかるため」(尾川さん)だ。そんな疲れを感じた時は、手をぶらぶらさせると回復が早くおすすめだ。「地面にいるなら、手を上に挙げてぶらぶら振るのが効果的。登っている最中など、手を上に挙げられないときは、片手でホールドを持って、もう片方の手を下の方に向けてぶらぶらさせるのでもOK。登りながらぶらぶらさせることを『レスト』と呼びます」(尾川さん)。

だが、そもそもボルダリングでは、「手や腕だけに全体重がかからないよう足を上手に使い、足と手・腕にかかる負担を50対50くらいにして"省エネ"することが大切」(尾川さん)だ。

というのも、実際に登ってみると実感できることだが、一つの課題の中には、比較的簡単に登れる箇所と、「せーの」と気合いを入れないとクリアしづらい箇所があり、後者をボルダリングの世界では「核心」と呼ぶ。そして、「一つの課題には必ず一つは核心があるので、簡単なところはなるべく省エネで登り、ここぞという核心部分で100のパワーを発揮することがボルダリングの醍醐味」(尾川さん)であるからだ。

省エネのためにぜひ覚えたいのが、足の使い方のポイントだ。

(1)足は壁に対して90度に向け、親指のつま先でホールドに乗る

ホールドへの足の置き方について。初心者は、足の内側(インサイド)を壁にくっつけるような状態で足をホールドに置き、足裏全体でホールドを踏むほうが安定するので良いと思っている人が多いが、それは間違い。足の内側を壁に向けると、下半身が壁にくっついてしまい身動きがとりづらくなるし、小さなホールドに乗った際にもずり落ちやすい。また、足裏全体でホールドに乗ってしまうと、足首の自由な動きを妨げてしまう。

「足裏を壁に対して90度に向け、親指でつま先立ちしたほうが、小さなホールドにも力を入れてしっかり乗れるし、体の可動域が広がっていろいろな動きがしやすい(写真6)。足を横向きにした場合と違って体と壁の間に空間ができ、足も上げやすくもなる」と尾川さん。

(2)二等辺三角形を意識する

登っているときは、ホールドを頭の少し上のあたりで持ち、足を肩幅より少し広い程度に開き、体が二等辺三角形になるようにする(写真7参照)。

基本の動きは、「右手を出すときは右足を上げ、左手を出すときは左足を上げる」。右手で上方にあるホールドをとるときは、右足を上方のホールドに置いて体を押し上げ、狙ったホールドを右手でつかんだ後、左足を三角形のバランスを保てるような場所に置くといい。

上記のように、手、足、手、足と出していくことで、三角形を保ちながら、足で体を押し上げて登ることができ、手の負担も軽くできる。

足自由の場合、足は、乗せやすいホールドを選んで乗せる。小さすぎるホールドや滑りそうなホールドはなるべく選ばないようにする。三角形の形が多少崩れても足を乗せやすいホールドを優先させたほうがよい。

また、登る時は、腕が伸びるように(肘が曲がらないように)体を壁から離し、壁と体に空間ができるようにしておくと、腕に負担がかかりにくい。また、足も上げやすい。体と壁が常にくっついていると、腕が曲がり、常に懸垂、もしくは腕立てのような状態になり、疲れてしまう。

(3)同じホールドで足を入れ替えられるようにする(トラバースの練習)

ボルダリングでは、上に登っていくだけでなく、トラバース(横移動)することもある。横移動の時にも三角形を保つためには、足の入れ替えが必要となる。

例えば、片足しか乗せられないほど小さなホールドの上で左右の足を入れ替えるといった動きが時に必要で、基本的なテクニックは早いうちにマスターしたいところだ。足の入れ替え方は大きく次の2通りある。

【足の入れ替え方1】足をハの字に置く(両足のつま先をぎりぎり乗せられる程度のホールドの場合)

左右のかかとがお互いに少し外側を向くような「ハの字」にして、つま先をホールドに置く(写真8のように、かかとを外側に広げなくても両足のつま先をホールドに並べて置ける場合は、「ハの字」にしなくてよい)。片方のつま先が乗せやすいように、前もってホールドの端っこに乗せ、もう片方のつま先が乗せやすいようにする。

【足の入れ替え方2】片方の足の上にもう片方の足のつま先を置き、下のほうの足を抜いていく(片足のつま先しか乗せられない小さいホールドの場合、写真9)

初めは難しいので、まずは、大きなホールドに乗せて、「せーの」と少しジャンプするようにして入れ替えてみる。慣れてきたら小さなホールドで、そっとできるように練習。「腕に負担がかからないように、一瞬腹筋に力を入れるのがコツ」(尾川さん)。

最初のうちはジムに行くたびに、この2通りの練習をして体で覚えよう。

以上がボルダリングの基本の動きだ。ステップ3、4は一朝一夕にできることではないので、慣れるまで何度か意識して練習するといいだろう

尾川とも子さん
 プロクライマー。早稲田大学理工学部応用物理学科卒業。在学時の2000年、国体山岳競技に誘われたことがきっかけで、クライマーの道に。2003年、2006年には「Asian X-games」で優勝。その後は自然界の岩場へのチャレンジに魅力を感じ、2008年4月に日本人女性初となる難度V12を達成。2009年秋から女性では前人未到の難度V14の岩に挑み始め、2012年10月に完登した。ブログ:尾川とも子のはーとふるボルダリング

(文 大谷珠代、写真 水野浩志)

(衣装協力:アディダスジャパン、ネルソンクライミングジャパン〔MAD ROCK Flash 2.0〕/ 撮影協力:ボルダリングジムHAGO〔大阪府吹田市〕)

[日経Gooday 2015年12月16日付記事を再構成]

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