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飲酒量を減らすには 「レコーディング」で成功率UP

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

前回記事「『酒は百薬の長』は本当? 実は条件付きだった」の説明で、飲酒によるリスクが病気により異なることはよく分かった。では、アルコールに対する耐性が弱い人、つまりお酒を飲んですぐ顔が赤くなる人の飲酒リスクはどうなのだろうか。酒ジャーナリストの葉石かおりがお届けする。

◇      ◇      ◇

お酒を飲んで顔が赤くなる人や高齢者は注意

「アルコールを飲んで顔が赤くなる人、つまり生まれつきアルコールの分解能力が低い人は注意が必要です。こうした体質の人は飲酒によって食道がんなどのリスクが高まることが分かっています。飲酒量は、飲める人に比べて抑えた方がいいでしょう」(樋口さん)

さらに、樋口さんによると、リスクがより高いのは高齢者なのだという。「高齢者はアルコールを分解するスピードが遅く、体内の水分量も少ないため、血中アルコール濃度が高くなりやすいからです。持病を抱えている人が多いですしね。また、飲酒時の転倒リスクも高まります。これが原因で骨折して、寝たきり生活になってしまうケースも少なくありません」(樋口さん)

高齢者の飲酒は、さまざまなリスクとの背中合わせということか……。筆者はまだ高齢者に分類されるに至ってないが、確かに年齢を重ねるごとに、酒が抜けにくくなっているのは事実。樋口さんの言葉がザクザクと突き刺さる。

「結局、飲まないに越したことはないの?」と悲観的になってしまいそうだが、樋口さんは「無理に断酒することはない」と話す。飲み過ぎの人は飲む量を減らすことから始めてほしいと話す。

「アルコール健康障害で病院を訪れる患者さんにも同じことがいえるのですが、習慣化している飲酒をいきなり断つことはストレス以外の何ものでもありません。『飲酒をやめなさい』という上から目線の指導は逆効果です。ではどうしたらいいか? それは"無理のない範囲"で量を減らすこと。その量も本人が決めることが大切です」

少しでもいいから減らすことが大切! 記録をつけよう

「よく飲酒量の目安として、男性の場合、アルコール換算で20g程度(ビール中瓶1本、日本酒なら1合程度)などといわれますが、いつも飲んでいる量をいきなり3分の1や2分の1に減らせと言われてもなかなかできません。ですから、目標をつくって、少しでもいいから減らすことが大切です。お酒の量を多少減らしただけでも、リスクは確実に下がります」

「例えば、一日に焼酎を2合飲むのが通例なら、1.5合に減らすといった具合に小さな目標を設定するのです。そして、さらに大切なのが目標をクリアできたら手帳に〇(マル)をつけること。すると、自然と飲む量を頭でモニターするようになります。そうした日々の小さな成功体験を重ねることで、飲む量は自然と減っていきます」(樋口さん)

ダイエットにもいえることだが、飲酒においても「レコーディングする」ことで飲酒量を減らす成功率はアップする。また樋口さんによると、「周囲に公言することも効果的」だという。公言してしまった手前、やらずにはいられなくなるからだ。

なるほど、断酒はできなくとも、これだったらすぐにでも実践できそうだ。

前述のように、アルコール摂取の適量は、男性なら純アルコール換算で20gだが、女性は半分の10g(ビール小1缶)程度だ。「す、少ない…」と思う方も多いだろう。左党にとって、この量を守るのはかなりハードルが高いが、飲み過ぎの自覚がある人は、この量に少しでも近づこうとする努力はしたほうがよさそうだ。

しかし、量を減らしたり、休肝日をつくったりすると、やってしまいがちなのが「どか飲み」。左党は「昨日、休肝日だったから倍の量を飲んでも大丈夫」と自分に都合のいい言い訳をつけてしまいがちだ。

「適量である20gを一週間続けるのと、一日にまとめて140g飲むのとでは、後者のほうが数段、カラダに負担がかかります。休肝日をつくりつつ、まとめてどか飲みするのではなく、日々適量を守ることが大切です」(樋口さん)

樋口さんによると、そもそも休肝日という言葉は日本だけのものだという。「欧米では肝臓を休めるというよりも、アルコールに依存しないために飲まない日をつくるという考え方をします」(樋口さん)

         ◇        ◇        ◇

地道に毎日、適量を守る。飲み過ぎの人は少しずつでも量を減らす――。

結局のところ、さまざまな疾患のリスクを減らすには、これ以外の得策はないようだ。といってもJカーブのからくりを知ってしまった以上、少量、適量であっても安心はできないということを心しておかねばならない。「酒は百薬の長」という言葉は、あくまでも条件付きなのだから。

樋口進さん
 独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター院長。1979年東北大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部精神神経科学教室などを経て、1982年国立療養所久里浜病院(現・国立病院機構久里浜医療センター)勤務。2012年から現職。日本アルコール関連問題学会理事長、WHO研究・研修協力センター長、WHO専門家諮問委員(薬物依存・アルコール問題担当)、国際アルコール医学生物学会(ISBRA)前理事長。

(エッセイスト・酒ジャーナリスト 葉石かおり)

[日経Gooday 2017年4月4日付記事を再構成]

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