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連休で疲れを残さないコツ 変化はストレスと考える こちら「メンタル産業医」相談室(8)

日経Gooday

2017/4/21

 さらに会社・学校関係が一斉に新年度に突入し社会的変化が重なるため、緊張度が知らず知らずに高まり、弱っている自律神経の疲労にさらに追い打ちをかけてしまいます。

 しかしうれしい変化が重なっている方は精神的に高揚しているので、悲しい変化・辛い変化が起こった時に比べて疲労度を感じにくくなっています。そのためエネルギーが消耗していることに気づかず、「期待に応えて成果を上げよう」「家族のために頑張ろう」と無理を重ねる恐れがあるのです。

 繰り返しますが今年の冬あたりから春にかけて多くの変化を経験した人ほど、「変化疲れ」が蓄積していることを自覚して、この連休中やそれ以降は次のような生活を心掛けてください。

■「変化疲れ」から脱するため、連休以降に心がけること

ハードなスポーツなどをした場合は、出勤までに1日は疲労回復日を入れよう(c)dolgachov-123rf

●体に疲れを残すようなハードなレジャー、スポーツや遠方への旅行は慎む(すでに旅行を計画してしまっている人は、できれば出勤するまでに1日は疲労回復日を入れてください。それが無理ならば次の土日には予定を入れず、自宅で休息してください)

●心身がゆったりほぐれるような時間を意識してたくさん持つ

●時間に追われないでボーッと過ごす日をつくる(1日が無理なら半日でも!)

●新たに資格試験勉強を始めたり、禁煙やダイエットをしたり、新規の趣味を始めたりといった「自ら起こす新しい変化」はしばらく慎む

●他者との無防備なコミュニケーションが発生する交流サイト(SNS)や、時間を忘れて熱中してしまうゲームなどは、神経を高ぶらせ疲労が悪化するので控えめにする

 つまり「変化に変化を重ねない」「リラックス時間を増やして緊張を緩める」「体を疲れさせない」過ごし方がポイントとなります。また当然ながら疲労を回復させる基本である睡眠をしっかり確保してください。できれば7時間以上の連続睡眠が理想です。少なくとも6時間睡眠は死守してください(詳しくは連載第3回目の記事「長時間労働はなぜ悪い? 医師が明かす睡眠不足の怖さ」を参考にしてください)。もちろん、普段から疲労回復度の高い良質なたんぱく質と緑黄色野菜などがしっかり含まれたバランスの良い食事を、きちんと食べることも大切です。

 次回はこの疲労回復と食事について、より詳しくお伝えしたいと思います。お楽しみに。

【こちら「メンタル産業医」相談室】

第7回「『変化疲れ』が五月病の原因に 注意すべきはこんな人

第6回「過労死は『好きで仕事をしている人』にも起こる

第5回「「過労」はサイレントキラー 体力がある人ほど注意

奥田弘美
 精神科医(精神保健指定医)・産業医(労働衛生コンサルタント)・作家。1992年山口大学医学部卒。精神科臨床および都内18カ所の産業医として日々多くの働く人のメンタルケア・ヘルスケアに関わっている。執筆活動にも力を入れており「1分間どこでもマインドフルネス」(日本能率協会マネジメントセンター)など著書多数。日本マインドフルネス普及協会を立ち上げ日本人にあったマインドフルネス瞑想の普及も行う。

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