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踊ろう!古里ダンス 自治体が動画発信、深まるきずな

知名度アップも狙う

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NIKKEI STYLE

子どもも、大人もダンスに夢中――。全国の自治体で、軽快に踊る地域住民を題材にしたプロモーション動画づくりが盛んだ。参加者は難しい振り付けにめげず、イキイキと体を動かす。動画は地域の知名度を上げるのが狙いだが、住民の絆を深めるのに役立っている。それにしても今なぜ、ダンスなのだろうか?

 ◇   ◇

「♪素晴らしい久喜市の栄光 永遠なれ~」。埼玉県東北部にある人口15万人の久喜市。3月下旬、市内の会館で市歌「笑顔のまち永遠なれ」を歌詞にした創作ダンス「クッキーダンス」の発表会があった。

埼玉県立久喜北陽高校のチアリーディング部16人と、久喜市立江面第二小学校の5年生6人が披露。アップテンポの曲に合わせて、全身を器用にくねらせる。市は昨年12月、老若男女の市民3千人に参加してもらいプロモ動画「クッキーダンス」を制作し、交流サイト(SNS)に投稿した。

「市のPRが目的だったが、子どもを中心に地域のみんなと踊りたいという要望が相次いだ」。市のプロモーション担当の金沢剛史さんは、思わぬ効果に驚いた一人。今年に入り、動画に出演した久喜北陽高のチア部員が、江面第二小など市内の小学校に特別課外授業を行うと名乗り出た。

チア部員の関根優香さん(17)はこう話す。「小学生にダンスを教えるのは楽しいし、達成感がある。今まで久喜は地味な街だと感じていた。クッキーダンスができて、故郷を誇らしいと思うようになった」

ダンス好きな若者や子どもは全国に広がる。きっかけは2012年度から中学の保健体育でダンスが必修化されたこと。学校はヒップホップなど「現代的ダンス」を取り入れ、多くの生徒も受け入れた。折しもアイドルグループもダンスを競い、踊る画像をSNSに投稿し共感を得る。自治体もこの手法を取り入れた。

東京都八王子市が昨年12月に制作したプロモ動画「ぼくらの八王子」には、体にハンディのある子どもも出演し、参加した市民600人とともに踊った。都立八王子東特別支援学校の16人だ。「学校ができた1979年当初から、曲に合わせて踊るという独自のプログラムがあった。肢体不自由でもダンスが得意な生徒はいる」。60歳定年で3月末に校長を退任した沖山孝枝さんは言う。

生徒は通常、自宅からスクールバスや自家用車で登下校し、地域と触れる機会が乏しい。「プロモ動画を通じてみんなと踊ったことで、八王子市民だということを実感したと、生徒の親から伝えられた」。沖山さんはこう振り返る。

お年寄りも負けてはいない。神奈川県藤沢市の郊外、湘南大庭と遠藤の2地区の公園で週1回開かれる体操の集いで、参加者は「キュンダンス」に興じる。このダンスは、市が15年12月に作ったPR動画「キュンとさせるこのまちで。」で編み出された。体操では高齢者の体力に配慮して、ダンスの速度を若干落とす。

市のPR担当、貴田智子さんは説明する。「藤沢は踊り念仏で知られる時宗の総本山、遊行寺があることから盆踊りが盛んです」。お年寄りが「複雑系」ともいわれるキュンダンスを楽々とこなすのには、長年の踊りの蓄積があるわけだ。

複雑系だから、覚えるのも大変だ。例えば体を左から右へ移動させて腕を伸ばすポーズ。重心が右に傾くので、右腕を伸ばしたくなるが、あえて左腕を伸ばす振り付けにしてある。キュンダンスにはこうした意表を突く動きが随所にある。「体を動かすだけでなく、頭も使うので、認知症予防につなげたい」と貴田さん。市は踊って健康の街づくりを目指すという。

各地には伝統の踊りがある。高齢者が今どきの創作ダンスに親しむのは、藤沢だけの現象というわけではないだろう。

NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」に楽曲を提供する谷口国博さんは、「長野出身の私は『信濃の国』という県歌を今でも歌い古里の良さを確認する。歌や踊りは地域の絆を深める」と話す。その上で、自治体の踊るプロモ動画は今後も増えると予測する。

 ◇   ◇

総務省が閲覧ランキング、愛知・南知多町が快走

全国の移住情報を網羅した総務省のサイト「全国移住ナビ」の中に、自治体のプロモーション動画のコーナーがある。コーナーには閲覧数をもとにした動画ランキングがあり、今年1月末からほぼ1位をキープしているのが、知多半島の南端にある愛知県南知多町のダンス動画「みなみちたのうた♪」だ。

「ちちちち ちたちた みなみちた」と、耳に残るリズムに合わせて、子どもも大人も町長も踊る。ベスト10の中で、同町と広島県府中町の動画がダンス系だ。

自治体は地域の魅力を盛り込んだプロモ動画のコーナーへの登録を競う。同省によると4月7日時点で登録数は737。ダンス動画の競争は過熱しており、今後も増えるという。ただ南知多町によると、「動画をきっかけに移住したという人は聞かない」という。「移住を目的に全国発信した動画は、地域の魅力を住民に再認識してもらう形で効果が出た」そうだ。

(保田井建)

[日本経済新聞夕刊2017年4月10日付]

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