狭い部屋こそ楽にすっきり 1分で片づく5ステップ
片づかないのは部屋が「狭い」「収納が少ない」からと言う人は少なくない。そこで、部屋が狭くてもモノが雑然としない「部屋づくり」のコツをプロに聞きました。
部屋は狭いほうが片づけやすい!
数年前に体調を崩したことをキッカケに、スッキリ片づく部屋づくりができたという、整理収納アドバイザーの内山ミエさん。「私が寝込んで、家事ができなくなったんです。すると、家族はモノのしまう場所が分からず、アッという間に部屋が汚くなって……」。家族全員が片づけやすい部屋になっていなければダメだ、と強く思ったそう。
「実は以前よりも狭い部屋に引っ越しました。現在は66平方メートルに3人暮らしです」。その分、モノを厳選し、それぞれの置き場所を決めるルールを作った。今では、内山さんのヘルプいらずで家族も片づけられるようになり、部屋は快適な状態をキープ。「狭い家のほうが、片づけはラクということを実感しています」
【STEP1】なりたい部屋のイメージを持つ
雑誌やブログをチェックしてみよう
部屋を整えるとき、真っ先にするといいのが「『こんな部屋にしたい』というイメージを持つこと」と内山さん。雑誌やブログ、写真共有アプリのインスタグラムで自分好みの部屋を探してみよう。ステキなインテリアの例が見つかったら、どんな家具を使っているのか、色づかいや小物の置き方などをチェックしてノートに書いておくといい。片づけは、面倒臭いと感じることもある。でも「こんなすてきな部屋になる!」という目標があれば、頑張れるはず。
【STEP2】モノを整理する
捨てる前に持ち物を使用頻度で分けてみる
部屋が雑然としているのはモノが多いのも原因のひとつ。「不用品を処分することは大切ですが、どんどん捨てればいいというものでもない。捨てるモノの見極めをしっかりとつけましょう」。まず、普段からよく使うモノと、あまり使わないモノとを分ける。「よく使うモノのなかでも、特に使用頻度の高いモノを見極めましょう」。意外に数が限られることに気づくはず。あまり使っていないモノを捨てる候補にする。
○ 使っているモノ:使用頻度の高いものを厳選 → STEP4へ
× あまり使っていないモノ → STEP3へ
【STEP3】不用品を捨てる
捨てる前になぜ不要になったか考えて
あまり使わないモノのなかから、「お気に入り」「思い出がある」など大切なモノを抜き出す。これらは「思い出ボックスを作って、クローゼットの奥や天袋などに収めましょう」。判断に迷うモノは、無理に捨てずに保留期間をおき、しばらくしても使うことがなければ、リサイクルショップに売ったり、処分したりする。「考えながら取捨選択することで、モノを大切にしたい気持ちが強くなります。すると安易にモノを買ったり、増やしたりしなくなる」。厳選されたモノに囲まれ、片づいた状態が続く部屋になる効果もあるという。
○ すぐ捨てる:もう読んでしまった書類、壊れているモノ、賞味期限が切れた食品
△ しばらく使わなかったら処分する:紙袋などにいったん入れて、目立つ場所に置いておき、しばらくたって使わない、もういらないと感じたら処分する。
【STEP4】 置き場所を決めて収納する
ここが肝心!→ 置き場所を決めれば1分で片づくようになる
普段からよく使うモノは、置き場所を決めよう。「床やテーブルにモノが雑然としてしまうのは、収納家具が足りないのかも」。バラバラとしがちな郵便物や書類、どこに置いたか忘れがちなスマホ、ティッシュ、本、パソコン……こまごまとしたモノに決まった置き場所をつくってみよう。
○ 決まった場所に置く
× 床やテーブルの上に仮置きする
【STEP5】好きなモノを部屋に飾ってみる
好きなモノに囲まれて一番くつろげる空間をつくる
部屋がだいぶ片づいてきたら、STEP1で目指した理想の部屋を思い出してみよう。イメージに近い小物を置いてみたり、グリーンを飾ってみたり。自分の好きなモノが目に入りやすい場所にあると、部屋がぐんぐん快適になっていく。
○ これ好き! と思えるモノを見えるところに置く
× 好きなモノはしまっておく
内山ミエさん
ヒバリ舎。整理収納アドバイザー。ウェブデザイナーとして働きながら2014年より現職。著書に「モノを探さない部屋づくり 無理して捨てないお片づけ」(池田書店)「『めんどくさい』がなくなる部屋づくり」(SBクリエイティブ)。
[日経ウーマン 2017年4月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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