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新任の女性執行役員2人に聞く 仕事観、後進への思い

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NIKKEI STYLE

欧米などに比べ役員の女性比率が低い日本企業。ただ、働き方改革を進め、女性活躍を推進する動きも目立つようになるなか、今春は幅広い業種で女性の執行役員が誕生した。リーダーとして活躍するために必要なことは。新任の執行役員に聞いた。

責任の重さを仕事の面白さに カルビーの藤原かおりさん

「おいしくて、手抜きに見えないおしゃれな朝食」。カルビーの新執行役員の藤原かおりさん(42)が目指す果物入りシリアル「フルグラ」の姿だ。組織運営で大事にしてきたのは、「風通しの良いチーム作り」だ。

旭硝子に新卒で入社してから外資系企業などを経て2011年4月にカルビーに入社。海外展開する企業を探すなかでカルビーを選んだのは「おいしいものを作り技術力の高い、圧倒的なブランドを持つ」から。それでも順風満帆ではなかった。

入社後に任された商品は消費者のニーズと合わず1年で撤退。その直後の12年にフルグラ事業立て直しの話を受ける。引き受けるか悩んだが「次はやれることをやりきろう」。ただし案件は会長の肝煎りで「失敗したら後はない」。プレッシャーのなか、年間売り上げ100億円という目標をわずか2年で達成した。

当時のフルグラのマーケティングチームは藤原さんを除き全員が男性で工場や財務出身など経歴は様々。多様なメンバーを束ねる際に心がけたのは性別や立場を越え自由に意見を交わせる「風通しの良さ」だ。原点は旭硝子時代。立場の違う社員の意見を偉ぶらずに聞く役員の姿に「どんな立場になっても気兼ねなく意見を交わせるチームで働きたい」との思いを強くした。

話し合いを重ねて出たのが「第3の朝食」という言葉。これを機にシリアル市場ではなく、朝食市場を相手取る戦略を採用した。狙いは見事にはまり、フルグラの認知度は瞬く間に上昇。16年度の売り上げは300億円を見込む。

「女性は謙虚な人が多いが、少しでもやりたいと思うなら恐れず挑戦してほしい」と感じる。立場が変わると責任は重くなるが、それも仕事の面白さに変えていく。今後は役員として「情熱、個人の尊重、周囲への感謝を忘れずチーム作りに一層力を入れたい」。穏やかにほほ笑みながら、視線は先を見据えている。

企業の役員に占める女性の割合は欧米が2~4割に対し日本は1割未満。内閣府男女共同参画局の2016年版「男女共同参画白書」によると、15年には全体の2.8%と、14年に比べ0.7ポイント上昇した。長期的に見れば上場企業の役員に占める女性の割合は上昇基調にある。定着するには何が必要なのか。

キャリアは自ら取りに行く トッパン・フォームズの寺上美智代さん

「個を強くして、自ら学ぶような社風にしたい」。トッパン・フォームズの新執行役員、寺上美智代さん(50)は、今後の目標を語る。担当する総務本部の仕事では、健康経営や働き方改革など昨今の会社運営のテーマを支え、人材教育からリスク管理まで「会社の攻めと守りを担う」。

1989年に営業のアシスタントとして入社。当時はまだ「男性と女性の仕事が違うのは当たり前」。女性の仕事は事務が中心だった。モチベーションを保つために様々な工夫をしながら約15年仕事を続けたところで、先のキャリアを考えて行き詰まった。「このまま続けてどんなキャリアを築けるのか」と論理的に整理しようと思い立った。キャリアカウンセリングの資格を取得し、キャリアについて考え直した。

そこで痛切に思ったのが「女性も活躍することで生産性があがる」ということ。当時社内には自己申告制度はなかったが、人事部に資格を取ったことを告げ、次の異動で能力開発部に移った。新人研修のほか、06年から女性にキャリアを考えさせるための研修などを社内で生み出した。

社内で注目を浴びることで、仕事の進めにくさを感じることもあった。それでも当時の役員などが周囲を「腐らずに続けているんだ。認めてやるべきだ」と説得してくれた。後進の女性たちには男性がハードな仕事を引き受けてくれるような優しさに甘えず、「仕事が来るのを待たずにキャリアを考えて自分から取りに行って」と話す。

昇進に当たっては2月に準備をしろと話があった。今後も「常に一歩上の役員なら、社長ならどう考えるかという視野で考えを広げていきたい」と抱負を語る。個々の力を伸ばす後押しとなるよう、会社の仕組みを見つめ直す。

個を強くする仕組みを~取材を終えて~

インタビューの間、トッパン・フォームズの寺上美智代さんは「男女ともに個を強くできる会社の仕組みが大事」と繰り返した。働き方改革にも、最終的に女性も働きやすくなると力を入れる。男女ともにライフイベントなどに左右されないよう、男性の働き方を含めて会社の仕組みを変えていくことの重要性を強調した。

寺上さんのように論理的に自身のキャリアを考えるというのは簡単ではない。育休から復帰した後、行き過ぎた配慮で簡単な仕事を回され、キャリアプランを見失うことは少なくない。一方で、育児との関係で迷惑をかけるかもしれないと思いながら、きつい仕事を自ら手を挙げてこなすのは精神的にも難しい。キャリア展望を本人と上司が共有し、その実現を会社がサポートできる仕組みが大事だ。トップバッターの女性たちの経験をどう仕組みにいかせるか。女性活躍推進の成功の鍵はそこにある。

(小河愛実、鶴藤理沙)

〔日本経済新聞朝刊2017年4月3日付〕

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