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訪日経験ない外国人のニーズは? 60カ国で調査受託

2017/4/23 日経産業新聞

日本を訪れたことのない外国人の潜在ニーズを探れる(東京・上野で)

 調査会社のブルームーン・マーケティング(東京・港、野田彩子社長)は外国人に海外でアンケート調査ができるサービス「インバウンド・オムニバス」を始めた。約60カ国・地域が対象で、1カ国あたり2千人に訪問の意向や訪問したい都市、観光施設などについて聞ける。東京五輪・パラリンピックを機に初めて日本に来るような外国人のニーズも探れる。

 リトアニアのソフト開発会社、シノインターナショナルの日本法人(東京・渋谷、長野草児・最高経営責任者)を通じて海外のネット調査網を活用する。シノ社は質問や回答画面を作成したほか、結果の収集・集計ソフトも開発した。調査はネット経由で配布し回答を集計する。

 サービスを利用する企業は欧米やアジアなど世界約60カ国・地域から希望する国を選び、18~69歳の男女に質問ができる。

 調査開始から1週間程度で結果を受け取れる。回答者の居住都市や男女別、年代別、訪日経験の有無などにより結果を集計。訪日経験はないが行きたいと思っている人が興味を持つ場所やグルメなどがわかりやすい。

 例えば、訪日経験がない20代の女性が日ごろよく見るウェブサイトに日本の魅力を伝える広告を出したり、訪日経験がある30代男性に人気の雑誌にはリピーター向けの広告を出稿したりするなどで効率を高められる。国ごとに分析できるため、きめ細かいマーケティング活動がしやすい。

 訪日客を取り込むには観光施設や宿泊施設などが外国人の嗜好を知ることが重要になる。訪日経験があるリピーターを対象とした調査サービスはあるが、これまで訪日経験がない人の潜在需要を知るのは難しかった。

 日本政府観光局によれば2016年の訪日外国人客数は15年から2割以上増え、過去最高の2400万人超だった。政府は東京五輪・パラリンピックが開かれる20年に4000万人の目標を掲げており、潜在需要は大きい。観光施設や自治体などからは「来日経験がない外国人がどんな旅を望み、どんな買い物や体験に興味があるのか知りたい」といったニーズが多いといい、サービス提供に踏み切る。

 料金は1000人に5問を聞く場合で1カ国当たり25万円(税別)から。一般的な訪日客向けの海外調査は100万円以上かかることが多いとされ、4分の1程度の負担で済む。2000人の場合は同40万円からとなる。別料金で質問の翻訳も請け負う。自治体や観光施設、旅行会社、宿泊施設、商業施設などに売り込む。サービス開始から3年間で50社以上の受注をめざす。

(大和田尚孝)

〔日経産業新聞2017年3月23日付〕

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