LUMIX GF9 おしゃれで自撮り充実、画質に驚き
三井公一の最新デジカメ撮って出し
パナソニックがエントリー向けの小型ミラーレス一眼を一新した。レンジファインダーカメラ風のおしゃれなデザインに一新した「LUMIX GF9」は、旧モデル「LUMIX GF7」で定評のあった自分撮り機能などはそのままに、ハイエンドLUMIXのウリでもある「4Kフォト」に対応した意欲作だ。タッチパネル式のチルト液晶によるダイレクトな撮影や高速なオートフォーカス、ローパスレスセンサーによる精細な画質など、かわいらしい外観からは想像できない実力を備えていた。
秒30コマの高速連写として使える4Kフォトが自分撮りでも活躍
LUMIX GF9は、スマホで日常的にセルフィーを撮っている女性にピッタリなカメラに仕上げられている。上方向に180度開くタッチパネル式の背面液晶と、カメラを支える右手でもシャッターが押せるWシャッターを先代モデルより受け継いでおり、一人でもセルフィーがラクに撮れる。
さらに注目なのが、撮影した4K動画から800万画素相当の写真を切り出す4Kフォトモードと自分撮りモードを組み合わせた「4Kセルフィー」を新たに搭載したこと。目つぶりや半目などで失敗しやすいセルフィーも、秒30コマ相当の高速連写として使える4Kフォトの技術を使うことで、ベストショットをたやすく得られるようになった。素早く動く被写体を撮らない限り、活躍するシーンがいまひとつ少なかった4Kフォトの新たな使い道となりそうだ。「美肌効果モード」「スリムモード」「自分撮りパノラマ」など、セルフィーを日常的に使っている人に歓迎されそうな機能も充実している。
シャープな描写や高速なオートフォーカスは上位機種に迫る
もちろん、基本的な撮影機能も抜かりがない。撮像素子は16Mながらローパスフィルターレスなので、シャープで解像感のある描写が得られる。最新の画像処理エンジンの搭載で、ISO25600の超高感度でもノイズを抑えた仕上がりになるのはうれしい。空間認識技術による合焦速度0.07秒の高速オートフォーカスにも対応しており、運動会やとっさのスナップ撮影にも威力を発揮するに違いない。エントリーモデルながら、上位機種に迫る性能を網羅しているのが心憎い。
小型軽量で外観もおしゃれ、かわいらしい実力派カメラ
ボディーカラーはオレンジとシルバーの2色を用意しているので、自分のイメージや好みのファッションに応じて選べる。お洒落に携行しながら一眼クオリティーの写真をカンタンに撮影できる、実力派のコンパクトなミラーレス一眼という印象を持った。唯一気になったのが、記憶メディアにmicroSDメモリーカードを採用したことだ。うっかり普通サイズのSDメモリーカードを用意してしまい撮れなかった…ということのないように留意したい。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
[日経トレンディネット 2017年3月15日付の記事を再構成]
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