無趣味で休日も会社の資料づくりをしています
脚本家、中園ミホ
子どもは独立し、ダンナと二人暮らし。これといった趣味がありません。何事も長続きせず、休日は会社の資料などを作成して過ごす始末……。こんな私、生きていても楽しくありません。(茨城県・50代・女性)
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ずばり、会社で最近、何かありましたね。今まで趣味なんかなくても、仕事が充実していた。でもそうでない状態になってしまったのでは?
会社から将来を約束されていたはずなのに、突然閑職に追いやられたり、上司から頼られていたのに、いつの間にか同僚にお株を奪われてしまったり。
「自分の人生、何だったんだろう」と思わず考え込んでしまうような「何か」です。不本意ながらも、「あ、そうだ、趣味を持たなきゃ」と考えざるを得ない時間が、ぽっかり生まれてしまったのかもしれません。
あなたは仕事ができる方なのでしょう。今まで趣味などなくても、仕事で充実した毎日を送ってきたのだと思います。
休日は会社の資料を作成して過ごす始末、とおっしゃいますが、始末なんかじゃないです。資料作成が好きなら、いいじゃないですか。
とはいえ「生きていても楽しくない」とまでいってしまうと、ちょっぴり心配です。
以前、占い師をしていた経験からアドバイスするなら、「楽しそうにしている人のそばに行きなさい!」。有名人でも身近な人でもいい。自分がああなったら楽しいだろうな、と思う人に近づいて、なぜ毎日楽しそうなのかを観察するのです。
もし身近な人なら、同じ友達グループに入ってみては。元占い師として、私は「運気」の存在を信じています。楽しそうに生きている人の周りには「良い気」が流れているので、近くに行けば、自分にも伝わってくる。
有名人など手が届かない人なら、コンサートに行く、テレビ番組を見る、などでもいいと思います。自分がひかれるものや人には、自分をワクワクさせてくれる元気の素があるんです。
私もやる気が起きない日が1週間くらい続くことがあります。そういうときは「あ、いけない」と思って、元気な人の運気をもらうんです。作家の林真理子さんが私にとっては元気の素。著書を読むだけで、彼女のエネルギーが伝染する感じがします。
50代なら、第二の人生を考えるいい機会かもしれません。なんだ、生きてるって楽しいじゃない、と思える「何か」に出合えるチャンスはまだまだあります。あなたは何かに熱中したいという思いが強いはず。きっと、その何かが見つかりますよ!
[NIKKEIプラス1 2017年3月25日付]
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